21世紀における科学領域の中で『材料科学(Materials Science)』は、『生命』,『情報』と共に大きな位置付けをなす。20世紀までの『材料科学(物質科学)』は、自然界の原理・原則を探求する『理学』を基盤とした“Linear Theory(二元論)”の中で展開されてきたが、今後は『新法則,新原理の探求に伴う新たな科学の創成』が不可欠と考える。本研究は上記背景を踏まえ、理学と工学を完全に融合した新たな概念を確立し、従来の材料科学研究の“場”とは全く異なる『宇宙環境(微小重力環境)』に代表される『極限環境を利用した全ての物質創製に対する新たな統一的理論の構築』を目指す。なお2005年に稼動開始される『国際宇宙ステーション』における材料科学研究の中で、内外共に未踏領域となっている『無容器プロセス(Containerless Processing)』を用いて、有人あるいは無人化での微小重力実験を行い、新たな材料科学像を確立させる。