1M327100

知能情報工学研究

Intelligent Information Systems Exercise 1

開講部

大学院工学研究科 修士課程

開講学科

電気電子情報工学専攻

開講学年

学年共通

開講時期

通年

単位数

1

単位区分

特修

系列区分

研究指導

講義区分

特別演習
教授五十嵐治一

教授杉本徹

科目英語名称

Intelligent Information Systems/Exercise I

授業内容

人工知能の分野においては、1980年頃からニューラル・コンピューティング、分散人工知能、複雑系の研究が盛んになってきている。これらの研究で共通するのは、自然科学や社会科学の分野における大規模で難しい問題を対象として、ニューロ素子やエージェントと言ったシンプルな情報処理ユニットの集団としてシステムをモデル化することにより、システム全体の制御や学習などの問題解決を図ろうとするアルゴリズム設計思想である。こうした研究の背景には、大規模シミュレーションや機械学習のための大規模計算を可能とするコンピュータの性能向上と、人間の脳における情報処理モデル、生物の進化過程、統計物理における多体系の取り扱いなど、従来の情報科学以外の異分野からのアプローチによる研究手法の存在が大きい。

一方、人間が日常使っている自然言語の意味をコンピュータに理解させ適切に処理する技術の開発を目指す自然言語処理の研究は、知能ロボットなどへの応用が期待される音声対話インタフェースや、World Wide Web上の情報検索、知識マイニングなどのニーズの高まりとともに近年ますます注目されている。技術面では、従来の形式言語理論や知識表現、推論などの技術に加えて、大規模コーパスからの知識獲得や言語の統計的なモデル化、機械学習の応用が重要な研究テーマとなってきている。

本研究では、上記の観点から以下の研究を行う。

1.マルチエージェントシステムの基礎的な研究
・エージェントのモデル化
・強化学習によるエージェントの学習
・協調行動の創発と学習

2.マルチエージェントシステムの応用的な研究
・追跡問題
・サッカーゲーム
・移動型ロボットの走行誘導、経路計画
・最適化問題における探索

3.強化学習の基礎的理論の研究
・非マルコフ決定過程における強化学習法

4.自然言語処理の基礎的な研究
・自然言語文の意味理解
・言語知識の活用、獲得
・統計的自然言語処理

5.自然言語処理の応用的な研究
・対話型ユーザ・インタフェース
・Web上の情報検索、情報統合への応用
・教育、日常生活などへの応用

評価方法と基準

研究の進捗報告と討論(週3回以上のゼミ) 50%
修士論文の作成と準備の状況 40%
学会発表と予稿、発表資料の作成 10%
上記による総合評価(100点満点)のうち、60点以上を合格とする。

教科書・参考書

適宜指示する

関連科目

エージェントシステム特論
自然言語処理システム特論

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Sat May 29 07:01:29 JST 2010