生産におけるコンピュータ支援は、現代のモノ造り技術を特徴付ける代表的な技術である。この技術の見事な適用によって、製品品質に優れ、低コストの高付加価値製品を短期間に生産することが可能になる.特別演習では,製品企画・設計・製造・管理等の個別技術を「統合化」する生産システム設計原理を探究する.設計・製造過程の統合では,製造フィーチャ概念をキーテクノロジーとするフィーチャベース・フレキシブル工程設計システムの開発研究を課題とする.製造・管理技術の統合では,生産計画の変更等による生産スケジュールの再計画を工程設計にコンカレントにフィードバックできる統合生産システム支援技術の構築を目指す.
生産システム研究はまさに現場熟練技術,もの造りノーハウの体系化と言ってよく,そのために受講生は,現場実態調査と文献研究を実証的に交互に行ない真の問題を把握し,システム構築を行う必要がある.具体的研究課題をあげると,(1)フィーチャーベースフレキシブル工程設計システムの研究,(2)製造フィーチャ認識手法に関する研究,(3)製造フィーチャライブラリの構成に関しする研究,(4)工程設計とサイクリックスケジュールの統合化研究,(5)環境および製造容易性を考慮した製品設計基準データベースの研究,などである.