4M982000

材料加工論

Material Processing on Plasticity

開講部

大学院理工学研究科 修士課程

開講学科

機械工学専攻

開講学年

1年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

特修

系列区分

特論

講義区分

講義
准教授青木孝史朗この授業の2010年度のアンケートを参照

科目英語名称

Material Processing on Plasticity

授業内容

固体材料に加えていた外力を取除いた際に,材料が元の形に戻る性質を弾性と呼ぶのに対し,元の形に戻らない性質を塑性と呼ぶ.この材料の塑性という性質を利用すれば材料を種々の形状に加工でき,広く応用されている.材料が塑性変形をする際,様々な材料特性が変化する.更に塑性変形と熱処理を併用すると形状制御のみならず材料組織制御も可能となる.
本講義では,塑性変形を生じている際の材料内部の応力状態とひずみ状態を調べるための基礎的な理論,および変形に伴う材料特性の変化に関する基礎的な知見を紹介し,その理解を深める事を目的とする.

授業計画

1.ガイダンス(授業の概要・進め方),塑性変形の概要、単軸引張りにおける応力−ひずみ曲線、真応力と対数ひずみ
2.単軸引張りにおけるくびれ発生条件(不安定条件)、単軸圧縮試験、応力−ひずみ曲線の数式表示,応力の定義、応力成分の定義、多軸応力状態とモール円
3.応力の釣合式、ひずみ増分と変位増分の関係式, 金属材料の降伏条件、相当応力と von Mises の降伏条件式、Tresca の降伏条件式
4.相当塑性ひずみ増分, Levy-Mises の式、ひずみ増分理論と全ひずみ理論の比較
5.単軸圧縮・平面ひずみ圧縮のスラブ法による解析
6.塑性変形の数値シミュレーション
7.冷間変形時の不均一変形・局部変形,結晶における変形
8.転位論,変形に伴う材料特性の変化,加工硬化のメカニズム
9.集合組織と方位測定(X線回折法)
10.加工と熱処理による材料特性の変化,回復と再結晶,相変態現象
11.熱間加工・制御圧延(TMCP)プロセスによる材料組織制御法
12.大ひずみ加工による材料組織制御
13.その他(トピックスの紹介)

評価方法と基準

複数回のレポートにより評価する.

教科書・参考書

特に指定しない.必要に応じ,プリントを配布する予定.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Fri Jul 01 07:25:40 JST 2011