衛星通信用アンテナや光ファイバなどの特性解明や設計には、新しく実用的な電磁界の解析法が必要となっている。本講義では、大規模計算機を利用する電磁界解析法の基礎について解説する。電磁界の振る舞いを効率よく数値解析するために、どのような数値解法がいかなる電磁界方程式の基に考案されているかを明らかにする。講義を通して、数値解法の特徴と適用範囲を把握する素養を身につけ、問題解決に応じた最適な数値解法が見出せることを目標としている。目標が着実に達成できるように、二つの対照的な電磁界解析法(モーメント法とFD-TD法)を典型例として取り上げ、講義を展開していく。