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安全性工学概論

Introduction to Safety Engineering

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授業の概要

安全性の科学について学ぶ。化学関連の安全の問題を中心に具体的な危険性を講義すると共に、絶対安全はなく、危険性はリスクとして定量的に評価されることを学ぶ。また、リスクは技術的に評価されても社会的に受け入れられるとは限らず、社会学・心理学などの観点も取り入れたリスクを評価する技術者と社会とのコミュニケーションが重要であることを学ぶ。

達成目標

1.安全に関する科学的視点と安全の評価方法について理解できる。
2.化学物質の物理的危険性について理解できる。
3.リスクの考え方について理解できる。
4.リスクコミュニケーションの必要性について理解できる。

授業計画

1.化学研究室における事故のはなし
 ・大学における化学実験の際に注意すべきこと
2.危険物質総論
 ・消防法危険物の総論 ・個別危険物質の解説
3.燃焼による火災・爆発1
 ・火災と爆発の違い
4.燃焼による火災・爆発2
 ・気体可燃物の燃焼 ・液体可燃物の燃焼 ・固体可燃物の燃焼
5.燃焼による環境問題
 ・窒素酸化物 ・地球温暖化
6.「リスク」とは?
 ・絶対安全とリスク概念
7.リスクの同定
 ・リスク源を如何に同定するか
8.定量的リスク評価
 ・リスク評価の手法
9.リスクの受容
 ・どのくらいのリスクであれば社会的に受け入れられるか
10.リスクをどう伝えるか
 ・リスクコミュニケーションにおいて注意すべきこと
11.リスクの心理学
 ・社会はリスクをどう捉えるか
12.コミュニケーションの手法
 ・コミュニケーションの際に注意すべきこと
13.総合的リスク管理
 ・リスクマネジメントとはどういうことか
14.水素エネルギーシステムのリスクアセスメント
 ・代表的新エネルギーシステムである水素を取り上げ、リスクアセスメントについて解説
15.期末試験
 ・プリントおよび参考書の持込不可

評価方法と基準

科目の合否は、
期末試験(100点満点)の得点60点以上で合格とする。

教科書・参考書

適宜プリントを配布する。

履修前の準備

新聞、テレビ等の社会ニュースに関心を持ち、リスク関連報道をよく理解する。

学習・教育目標との対応(機械工学科)

1.(E)機械の運動機構や動特性,構造や強度,物質・運動量・エネルギーの流れなど,機械工学の基盤技術に関わる物理現象を,自然科学の法則に基づいて理解することができる.

学習・教育目標との対応(機械工学第二学科)

1.(E)機械工学における基盤分野の理解に必要な基礎的な数学の知識と応用能力,実験・分析の遂行に必要な確率・統計,情報処理の基礎的な知識や自然現象を数学的にモデル化し,シミュレーションする基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 基礎的な数学の知識 (2) 実験データの分析能力 (3) 情報リテラシの習得 (4) 自然現象をモデル化し,シミュレーションする能力

学習・教育目標との対応(応用化学科)

1.(C)人類が生存している自然環境を理解し,化学技術者として技術が社会や自然に与える影響を判断できる能力

学習・教育目標との対応(電気工学科)

1.A1:種々の文化および社会の発展の歴史を理解して、説明することができる。

オフィスアワー

授業終了後30分、講師室で

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:43:58 JST 2013