A0080000

振動工学

Vibration Engineering

開講部

工学部

開講学科

機械工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授佐伯暢人

授業の概要

(授業の概要と目的)
「機械力学」で解説した事項を基礎として、1自由度,2自由度,連続体などのより広範囲の振動現象および特殊な振動現象を解説する。また演習問題を多く取り入れ、理解を深めることを行う。さらに、機械振動に関連した実際的な技術を紹介するため、振動を利用した機械のメカニズムに関する特別講義を実施する。

達成目標

1.2自由度自由振動の運動方程式を導出し、それを解くことができ、振動の固有振動数、振幅比などを求めることができる。
2.連続体の振動(はりの曲げ振動)の運動方程式を導出でき、それを解き、固有角振動数、正規振動を求めることができる。
3.不つりあいのつり合わせの原理を理解し、つり合い量を求めることができる。
4.ラグランジュの方程式を用いて、基本的な振動の運動方程式を導出することができる。

授業計画

1.不つりあいを持つ回転機械のつり合わせ
  ・遠心力による不つりあいの発生
  ・静的つりあわせと動的つり合わせ
2.2自由度の振動系の運動方程式の導出
  ・2自由度系とは
  ・直線-直線振動系が連成した場合
  ・直線-回転振動系が連成した場合
  ・回転-回転振動系が連成した場合
3.2自由度の振動系の運動方程式の解(1)
  ・導出した連成自由振動の運動方程式の解法(1)
  ・固有角振動数
4.2自由度の振動系の運動方程式の解(2)
  ・導出した連成自由振動の運動方程式の解法(2)
  ・振幅比
  ・2自由度の境界条件と振動の形態
5.2自由度の強制振動(動吸振器)
  ・2自由度系の強制振動と制振
  ・動吸振器の原理
6.総合演習(1)
  ・第1回から第5回までの講義内容に対する総合演習
7.色々な自由振動
  ・乾性摩擦を有する振動
  ・自励振動
8.複雑な振動系の運動方程式(ラグランジュの方程式)
  ・多自由度および複雑な振動系とは
  ・ラグランジュの方程式による運動方程式の導出
9.モード解析
  ・固有モードの直交性
  ・モード解析の基礎式と計算手順
10.総合演習(2)
  ・第7回から第9回までの講義内容に対する総合演習
11.特別講義
  ・振動を利用した機械のメカニズム
12.連続体の振動(はりの曲げ振動)(1)
  ・はりの曲げ振動の運動方程式の導出
13.連続体の振動(はりの曲げ振動)(2)
  ・はりの曲げ振動の運動方程式の解法
  ・はりの曲げ振動の形状と時間に関する一般解
  ・境界条件と正規振動
14.はりの振動のエネルギー(エネルギー法)
  ・はりの振動の運動エネルギーとポテンシャルエネルギー
15.定期試験

評価方法と基準

達成度は2回の総合演習及び定期試験により評価する.

(評価割合)
総合演習1       20%
総合演習2       20%
期末試験        60%
総合得点が60点以上を合格とする。

教科書・参考書

谷口修「改訂振動工学」(コロナ社)を教科書とする。

履修前の準備

「機械力学」を履修しておくことが望ましい。

学習・教育目標との対応

1.(A)材料,流体,熱・エネルギー,振動・制御,設計・加工,応用領域の6分野を柱として専門基礎知識を活用できるとともに,それらを互いに関連づけてデザインの基本概念を理解することで,技術的・社会的要求の実現に向けた具体的なプロセスを発案し,計画を遂行することができる.
2.(E)機械の運動機構や動特性,構造や強度,物質・運動量・エネルギーの流れなど,機械工学の基盤技術に関わる物理現象を,自然科学の法則に基づいて理解することができる.
3.(F)機械に関わる諸現象を物理の原理から数学的に導くことができ,機械の設計や性能評価に必要な技術計算ならびに統計処理を正確に適用することができる.

オフィスアワー

木曜日10:00〜12:00
学会や学外での委員会等で出張する場合を除いて研究室に在室するようにしているので、上記以外でもOKです。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:42:49 JST 2012