A0200400

先端材料工学

Advanced Materials Engineering

開講部

工学部

開講学科

機械工学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義

岩﨑清隆

授業の概要

生体に適用する先端生体材料とその機能について,材料と生体の関わり,生体内で要求される材料の性能を中心に講義します.この講義は,生体と材料の間でおこる現象を工学的に分析する力を育成することを目的とし,新しい課題に対して自ら考え取り組む力を磨きます.本講義は,人工臓器や再生医療など近年目ざましく発展してきている領域で応用されている材料について取り上げ,生体工学について議論します.事前の履修は特に必要ありません.また,講義は事例を通じて具体的な内容を組み込んで行ない,内容の理解度を確認するためのミニ課題に取り組んでもらいます.

達成目標

1.生体組織の力学的特性及び生体に適用する材料の特性について理解できる.
2.生体を工学的に分析する能力を磨き,代表的な応用例について人工臓器や組織工学などの具体的な知識を理解できる.
3.現在の技術の問題点や限界,それらを乗り越えるための最新の研究動向について理解できる.

授業計画

1.ガイダンス
2.生体反応と設計(1)
生体材料に対する反応を紹介し,工学的観点から生体材料の設計について議論する.
3.生体反応と設計(2)
4.生体材料と力学(1)
生体組織の構造のうち,特に組織学的・力学的な観点から興味深い生体組織の構造と特性について議論する.
5.生体材料と力学(2)
6.医用高分子材料と力学的特性(1)
生体材料に用いられる高分子材料の力学的特性について,静的及び動的特性について議論する.
7.医用高分子材料の力学的特性(2)
8.医用高分子材料の力学的特性(3)
9.先端材料と表面制御
生体との反応を制御する材料表面処理技術について紹介・議論する.
10.生体組織の工学的再建(1)
工学的な手段に基づいて生体組織を再建する方法について議論するとともに,臨床的に使用されている人工臓器について紹介する.
11.生体組織の工学的再建(2)
12.生体組織の工学的再建(3)
13.生体組織の生物学的再建(1)
生物学的な手段に基づいて生体組織を再建しようとする,最近の生体組織再建工学の発展について紹介する.
14.生体組織の生物学的再建(2)
15.生体組織の生物学的再建(3)

評価方法と基準

授業期間内に6回程度の小レポート課題を提出してもらい,これらのレポートにより評価を行ないます.出席をとり,レポートのテーマは,問題点の理解を問うもの,工学的分析力を問うもの,創造性を問うものなどで,これらにより到達度を評価して60%以上を合格とします.

教科書・参考書

(1) 深堀美英,設計のための高分子の力学,技報堂出版,2000年
(2) 人工臓器で幸せですか?,梅津光生,コロナ社,2005年

履修前の準備

材料力学

学習・教育目標との対応

1.(B)機械工学を応用領域の技術と関連づけて学習することで,近年要求される学際的な研究に対して積極的に取り組むことができる.
2.(E)機械の運動機構や動特性,構造や強度,物質・運動量・エネルギーの流れなど,機械工学の基盤技術に関わる物理現象を,自然科学の法則に基づいて理解することができる.
3.(F)機械に関わる諸現象を物理の原理から数学的に導くことができ,機械の設計や性能評価に必要な技術計算ならびに統計処理を正確に適用することができる.

オフィスアワー

講義終了直後
電子メールにて対応

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:44:28 JST 2013