A0260800

流体力学1

Fluid Mechanics 1

開講部

工学部

開講学科

機械工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
講師黒田成昭

授業の概要

【内容】
流体は、空気、水など我々の日々の生活のなかで常に接している。流体力学のもっとも基本的な考え方を把握できるように流れの現象を見て、その性質及び流れのメカニズムを捉え現象と理論との関連について学ぶ。先ず流れの性質について述べ、基礎方程式へと進み、その後は非圧縮性粘性流れの基礎方程式であるNavier-Stokesの運動方程式を理解し、円管内流れのような単純な流れ解析に応用する。さらに非粘性流れ(理想流体)の解析を複素ポテンシャルを導入して解析する。授業を通して、流れの性質を知り、運動方程式からの解析と、複素ポテンシャルによる解析について学習する。

達成目標

1.流れの粘性や圧縮性など基本的な性質を理解し、その解析方法の基礎を修得する。
2.流体の基礎方程式であるNavier-Stokes、Stokes、Eulerの運動方程式及び連続方程式等を導くことができる。
3.非圧縮性粘性流体の流れの性質を理解し、その流速分布やパイプライン輸送での圧力損失等の計算ができるようになる。
4.理想流体のポテンシャル流を理解し、様々な条件における流線が描けるようになる。

授業計画

1.流れの性質
  連続の条件,粘性,圧縮性、Newtonの摩擦法則
2.流れの解析方法
  Lagrangeの方法,Eulerの方法
3.流体要素の変形(1)
  伸長速度、すべり速度、渦度,渦運動
4.流体要素の変形(2)
  循環、粘性流体における応力
5.基礎方程式(1)
  連続方程式
6.基礎方程式(2)
  Navier-Stokesの運動方程式
7.基礎方程式(3)
  Stokesの運動方程式、Eulerの運動方程式
8.非圧縮性粘性流(1)
  クエット流れ、2枚の平行板間の定常流れ
9.非圧縮性粘性流(2)
  円管内の定常流れ
10.非圧縮性粘性流(3)
  Hagen-Poiseuilleの法則、抵抗係数
11.理想流体のポテンシャル流(1)
  速度ポテンシャル、流関数、流線、等ポテンシャル線、複素ポテンシャル
12.理想流体のポテンシャル流(2)
  初等関数によって表わされる流れ
13.理想流体のポテンシャル流(3)
  円柱まわりの流れ
14.理想流体のポテンシャル流(4)
  Magnusの効果、Kutta-Joukowskiの定理、抗力、揚力
15.期末試験

評価方法と基準

【講義での演習及び到達目標との関連】
(1) 流れの粘性や圧縮性とその解析方法--(演習1)
(2) Navier-Stokes、Stokes、Eulerの運動方程式及び連続方程式--(演習2)
(3) 非圧縮性粘性流体の流れやHagen-Poiseulleの法則--(演習3)
(4) 理想流体のポテンシャル流及び様々な条件における流線--(演習4)
【評価基準】
各回の演習は4段階(A-D)で評価し、最終評価で40点満点換算する
(演習:40点満点)+(期末試験:60点満点)=100点満点として、総合得点が60点以上を合格とする。

教科書・参考書

岡本史紀著「工学の基礎 流体力学」森北出版を教科書として使用する。

履修前の準備

微積分、複素関数、流れ学I

学習・教育目標との対応

1.(E)機械の運動機構や動特性,構造や強度,物質・運動量・エネルギーの流れなど,機械工学の基盤技術に関わる物理現象を,自然科学の法則に基づいて理解することができる.
2.(F)機械に関わる諸現象を物理の原理から数学的に導くことができ,機械の設計や性能評価に必要な技術計算ならびに統計処理を正確に適用することができる.

オフィスアワー

毎週木曜日(13:00〜16:00)

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:42:56 JST 2012