A0737500

技術者倫理

Ethics for Engineers

開講部

工学部

開講学科

機械工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義

鐘ヶ江直道

授業の概要

 技術の発展は、世の中及び人々に多くの恩恵を提供し、豊かで平等な社会建設にも役立っている。技術を生業(なりわい)とする技術者は誇りを持って前進すべきである。
 しかし近年、その技術に携わる人々や企業・組織による不祥事によって、世の中に不幸・不信感を与える例が多く発生している事実に目を逸らせてはならない。
 それは、一般の人々には判り難い技術的事項に精通している技術者に、「特別の何か=技術者倫理」が求められている事を失念した結果の現れではなかろうか?
 本授業は、新しい時代に求められている「技術者倫理」とは何かを、学生諸君自身で考え・掴むきっかけ作りの場として進める。

達成目標

1.技術者倫理とは何かを「自ら考える」ことにより、「自分なりの考え」「自分なりの倫理」を持とうと努力する自分にできる。
2.「自分の考え」を持つ努力を払うと共に、意見の異なる「他人」の存在を認める努力を払い、広い視野を踏まえた「自分の倫理」を持とうと努力する自分自身にできる。
3.その努力の中で考えたことを、適切に隣人に(レポート等で)伝えることが出来る。

授業計画

1.技術者倫理とは?倫理と法との関係は?を考える
2.「事例(その1)」検討・レポート(1)提出
3.エネルギー問題と技術者倫理を考える
4.「事例(その2)」検討・レポート(2)提出
5.倫理に係る用語をお浚いし、国内外の「倫理規定」をひも解く
6.「事例(その3)」検討・レポート(3)提出
7.「線引き問題」「相反問題」を考える
8.「事例(その4)=好事例」検討・レポート(4)提出
9.Whistle-Blowing(内部告発)を考える、公益通報者保護法について考える
10.「事例(その5)」検討・レポート(5)提出
11.企業コンプライアンス・ステークホルダー等について考える
12.「事例(その6)=好事例」検討・レポート(6)【自らの倫理規定】作成・提出
13.原子力産業に於ける「負の遺産」を考える・レポート(7)提出
14.「事例(その7)」検討(可能であればグループ毎のディスカッション)・レポート(8)提出
15.全体復習・レポート(9)提出

評価方法と基準

レポート(全9回予定)の採点合計が満点を100点とし、得点率60%以上を合格とする。

教科書・参考書

教科書:講師作成のレジメを毎回配布する
参考書:『大学講義 「技術者の倫理 入門」』杉本泰治・高城重厚共著 丸善株式会社発行

履修前の準備

履修前準備は特に不要、授業時間内で真剣に考え、レポートを作成すること。

学習・教育目標との対応

1.(D-1)医療過誤,環境汚染,原発事故など,技術の発達が社会構造や自然環境にもたらしてきた問題を学習することで,倫理的な視点を踏まえて技術開発を進めることができる.

オフィスアワー

毎回授業開始30分前まで大学内で、及びE-mailにて講師への質問等を受ける。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:43:18 JST 2012