A0733400

生体内輸送工学

Transport Process with Examples from Physiology

開講部

工学部

開講学科

機械工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授工藤奨

授業の概要

人工臓器や人工血管などにおいて,生体の機能維持のためタンパク,ガスなどのさまざまな物質交換が必要となってくる.そのため,医療分野への応用のためには,生体内で起こる現象を熱,流体などの知識を用いて解析する試みが必要である.本科目では,生体内の輸送現象を例にとりながら,拡散や物質輸送に関しての基礎知識を修得する.

達成目標

1.生体の機能維持に関与する酸素などの分子の存在確率を,確率統計の基礎を用いて求めることができる.
2.生体の機能維持に関与する酸素やタンパク質などの濃度の時間的空間的な分布を求めることができる
3.膜を介した溶質および溶媒流れを求めることができる.
4.生体膜を介した物質輸送量を求める事ができる.

授業計画

1.確率論の初歩1 
確率の定義と加法則および乗法則
2.確率論の初歩2 
ベルヌイの試行,2項分布
3.確率論の初歩3 
平均値,標準偏差
4.拡散と輸送過程1 
分子運動と気体の物理的性質
5.拡散と輸送過程2
1次元のランダム歩行,ベルヌイ分布のガウス形
6.拡散と輸送過程3
拡散係数
7.中間テスト(範囲は1〜6)
8.拡散と輸送過程4
3次元ランダム歩行
9.拡散と輸送過程5
拡散方程式
10.拡散と輸送過程6
保存則とFickの法則
11.拡散と輸送過程7
多孔性膜を介しての流れと拡散1
12.拡散と輸送過程8
多孔性膜を介しての流れと拡散2
13.膜を横切る溶質及び溶媒流れ1
静水圧,半透膜,浸透圧
14.膜を横切る溶質及び溶媒流れ2
膜を横切っておこる溶質と溶媒の複合流
15.期末テスト(範囲8〜14)

評価方法と基準

達成目標1は中間テストにより評価する.
達成目標2は期末テストにより評価する.
達成目標3は期末テストにより評価する.
到達目標4は期末テストにより評価する.
科目の合否は
中間テスト30%,期末テスト70%として
総合得点率60%以上を合格とする.

教科書・参考書

資料等は授業中に配布.

履修前の準備

基礎解析学および応用解析学を履修していることが望ましい.

学習・教育目標との対応

1.(B)機械工学を応用領域の技術と関連づけて学習することで,近年要求される学際的な研究に対して積極的に取り組むことができる.
2.(E)機械の運動機構や動特性,構造や強度,物質・運動量・エネルギーの流れなど,機械工学の基盤技術に関わる物理現象を,自然科学の法則に基づいて理解することができる.
3.(F)機械に関わる諸現象を物理の原理から数学的に導くことができ,機械の設計や性能評価に必要な技術計算ならびに統計処理を正確に適用することができる.

オフィスアワー

授業日の休み時間

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Sat Sep 24 07:48:02 JST 2011