A0742500

低温工学

Cryogenic Engineering

開講部

工学部

開講学科

機械工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
講師岡村哲至

授業の概要

 マイナス150℃以下の極低温の世界における冷媒の性質、断熱技術、冷却技術、冷凍機の原理や応用などについて講義する。また、極低温技術を利用した超電導マグネットや超電導機器についてもビデオや写真を利用しながら最新の技術を紹介する。
 授業は、東京工業大学の岡村教授がおもに超電導現象の基礎を、(株)東芝の超電導・極低温技術開発に携わる研究者が、極低温技術や超電導応用の研究開発の現状について講述する。極低温・超電導の講義が機械工学科で行なわれるのは、全国でも珍しい。

達成目標

1.極低温特有の、工学上必要になる技術を理解できる。
2.超電導現象の原理と概念を理解できる。
3.超電導を産業用機器などに応用するために必要となる技術を理解できる。

授業計画

1.全体概要、極低温冷媒の性質
2.極低温の断熱技術(1)
3.極低温の断熱技術(2)
4.極低温冷凍機の原理(1)
5.極低温冷凍機の原理(2)
6.産業用超電導機器(MRI、単結晶引上げ、SMES)
7.電力環境応用超電導機器(ケーブル、変圧器、限流器)
8.極低温冷凍機の応用
9.エネルギー応用超電導機器(核融合、加速器)
10.超電導の性質
 -超電導現象とは-
11.超電導の原理 -なぜ電気抵抗が0になる?-
12.超電導線・超電導マグネットの性質 -工夫された超電導線-
13.極低温流体“超流動ヘリウム” -粘性0、超熱伝導?-
14.極低温における物性と計測技術
15.演習(講義全体を通して)
16.(注)授業の順番は変更となる可能性があります。

評価方法と基準

授業中に行う演習で100%評価する。岡村および東芝の研究員担当分はそれぞれ50点満点で、合計100点として最終評価をする。

教科書・参考書

低温工学概論、荻原宏康 編著、東京電機大学出版局
超伝導・低温工学ハンドブック、低温工学協会編、オーム社
超電導工学、電気学会、オーム社
超電導入門、A.C.ローズ、E.H.ロディリック著、産業図書
極低温のはなし、荻原、中込著、オーム社

履修前の準備

講義には必ず電卓を持参すること。

学習・教育目標との対応

1.(B)機械工学を応用領域の技術と関連づけて学習することで,近年要求される学際的な研究に対して積極的に取り組むことができる.
2.(E)機械の運動機構や動特性,構造や強度,物質・運動量・エネルギーの流れなど,機械工学の基盤技術に関わる物理現象を,自然科学の法則に基づいて理解することができる.

オフィスアワー

授業終了後、講師室にて。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:43:21 JST 2012