B0110300

材料力学1

Mechanics of Materials 1

開講部

工学部

開講学科

機械工学第二学科

開講学年

1年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授高﨑明人この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

航空機などの大型構造物が故障を起こして,人命に関わる大事故に繋がることがたまにあるが,本来,機械・構造物は、供用中に壊れてはいけない.そのためには、構造物の各部材に対して十分な強度を持たせなければならない.材料力学は、機械・構造物を設計しようとするとき,「供用中に壊れないためにはどうすれば良いのか」という強度的な指針を与えるもので,物体(固体)を連続体と考える力学体系の一つである.材料力学の知識なしには機械・構造物の強度設計はできない.本講義では,材料力学の基本となる引張りや圧縮もしくはせん断力を受ける部材の応力やひずみを学習する.

達成目標

1.応力やひずみといった材料力学で重要な工学量を正しく理解する.
さらに,材料力学で最も重要な量である応力がベクトル量でないことを理解する.
2.引張り・圧縮力やせん断力を受ける部材の強度計算が行え部材の寸法等が決定できる.
3.ねじりを受ける部材の強度計算が行え部材の寸法等が決定できる.
4.単軸応力および三軸応力状態の違いを認識して応力解析ができる.平面応力および平面ひずみ状態の違いが理解でき,さらに,モールの応力円の原理を正しく理解し,応力の解析に正しく使える.
5.重要なキーワードの英語句が理解でき,英文で書かれた簡単な問題が理解できる.

授業計画

1.イントロダクション,応力とひずみ(1)
応力(垂直応力,せん断応力,応力場)
2.応力とひずみ(2)
ひずみ(垂直ひずみ,せん断ひずみ,体積ひずみ)
3.応力とひずみ(3)
応力−ひずみ線図(引張試験,ぜい性材料,延性材料)
4.応力とひずみ(4)
応力とひずみの関係(フックの法則),許容応力と安全係数(基準強さの概念)
5.応力とひずみ(5)
許容応力と安全係数(基準強さの選定)
6.中間試験1(45分程度)(範囲は上記1〜5)
中間試験1の解答
軸力を受ける棒(1)
棒の引張りと圧縮,物体力,残留応力
7.軸力を受ける棒(2)
骨組構造
8.軸力を受ける棒(3)
熱応力
9.軸力を受ける棒(4)
ひずみエネルギ
10.軸のねじり(1) 
中軸丸軸,中空丸軸
11.中間試験2(範囲は上記6〜10)
中間試験2の解答
軸のねじり(2) 
ねじり弾性エネルギー,軸のねじり−応用
12.多軸応力下の応力とひずみ(1)
一般化されたフックの法則,平面応力と平面ひずみ
13.多軸応力下の応力とひずみ(2)
内圧を受ける薄肉円筒
14.多軸応力下の応力とひずみ(3)
主応力とモールの応力円
15.定期試験

評価方法と基準

(中間試験1:20点満点)+(中間試験2:20点満点)+(定期試験:60点満点)とし,試験の総合計が60点以上(100点満点)を合格とする.中間試験1では到達目標の1〜2を,中間試験2では3〜4を評価する.定期試験では到達目標の1〜5全てを評価する.定期試験のそれぞれの項目のウェイトは同様である.なお,範囲に関連する英文問題を1問必ず出題する.なお,定期試験を受けるためには2/3以上の出席が必要である.

教科書・参考書

テキスト:宮本 博,菊池正紀:「材料力学」(裳華房)
参考書等:William A. Nash: 「Schaum's Outline of Theory and Problems of Strength of Materials (Schaum's Outline Series)」(McGraw-Hill)

履修前の準備

高校で学んだ三角関数を復習しておくこと.
力学科目は技術者にとって非常に重要なものである.常日頃から種々の力学的現象に親しみ,さらに,いろいろな問題を自分から進んで解いてみようという積極的な姿勢を持つこと.

学習・教育目標との対応

1.(D)技術・工学の根幹をなす「物質」,「エネルギー」および「情報」を基盤とした機械工学の基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 力学,材料力学,熱力学,流れの力学の基礎 (2) 多く (17科目以上) の専門科目の習得
2.(G)技術的な討議や情報交換等のコミュニケーションが行える知識を習得する (1) 日本語による技術者としてのコミュニケーション能力 (2) 英語による基礎的なコミュニケーション能力

オフィスアワー

授業終了後30分(大宮校舎)
水曜日16:00〜17:00(豊洲校舎,研究室)

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:44:57 JST 2013