B0230900

機械加工

Machine Processing

開講部

工学部

開講学科

機械工学第二学科

開講学年

2年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授小川誠この授業の2009年度のアンケートを参照

授業の概要

(授業の概要と目的)本講義は、機械加工の中で最も能率が高く、“もの”造りや生産の基本ともいえる切削加工を中心に行う。切削で起こる諸現象を、経験則や実験事実に基づいて系統立てながら理論的に理解する。
(到達目標)

達成目標

1.諸加工の中での切削加工の特徴を把握し、その利点を製品製造に活かす方法を見出すことができる。
2.切削加工のような材料の高速大変形における変形応力の考え方を理解できる。
3.切削工具刃先の発熱、損耗・寿命など、加工の本質に係わるを諸現象の因果関係を洞察し、生産技術としての最適切削条件の選択ができる。
4.製品の高密度・軽量化への対策および切削の困難な新素材・高機能材料に対する最新精密加工技術の現状を知り、加工技術の向上・改善への考え方が養われる。
5.軽量化素材・複合材や軽金属の切削、切削油剤を用いないドライ切削など、低環境負荷と作業環境の改善に向けた切削技術を取得できる。

授業計画

1.切削加工の特徴
  ・切削加工法の進歩と特徴
  ・切削加工の諸様式とその評価
2.切削による変形抵抗
  ・切削における被削材の変形抵抗
  ・加工条件と切削抵抗およびその軽減対策
3.切削の熱と温度
  ・切削熱の発生と行くえおよび温度上昇の影響
  ・切削温度の測定法と解析法
4.切削工具の損耗
  ・固体の摩擦と工具すくい面の摩擦
  ・工具の麿耗機構とその改善
5.切削工具の寿命
  ・工具寿命の予測と寿命方程式
  ・切削加工における振動とその防止
6.切削加工面の性質
  ・表面粗さの表示と測定および加工面粗さの要因
  ・加工面表層の結晶組織、硬さ及び残留応力
7.加工の自動化と切りくず処理
  ・切りくず形状の重要性と基本的性質
  ・切りくずの処理性と再利用
8.生産技術としての切削
  ・被削性とその向上を考慮した各種材料開発
  ・生産を考慮した最適切削条件の設定
9.切削の工具と各種切削法
  ・バイトによる旋削、形削り、平削り加工など
  ・フライスによる加工理論と溝、平面、歯面などの加工
10.各種ドリルによる穴あけ加工
  ・ドリル加工の重要性と基本特性
  ・ドリル寿命の延長や加工精度の改善など
11.特殊な切削による性能の改善
  ・補助エネルギーを使用した加熱高温切削、冷却低温切削
  ・補助物質を使用した気体噴射、固体潤滑剤塗布切削
12.新素材と難削材の切削
  ・難削材の加工上の問題点
  ・刃先の環境と損傷の原因および被削材の反応性
13.新素材と難削材加工の実際
  ・繊維強化複合材料(FRP,FRM)の切削
  ・高強度材・高硬度材、耐熱材の切削
14.環境低負荷材料加工の実際  
  ・軽量化素材の切削とその利用
  ・切削切りくずの安全処理とリサイクル
15.定期試験

評価方法と基準

講義時間内に行う小テスト20%
課題提出10%
定期試験70%
100点満点で評価し、60点を以上を合格とする。

教科書・参考書

「機械工学」中山・上原共著(朝倉書店)

履修前の準備

機械材料、加工学

学習・教育目標との対応

1.(D)技術・工学の根幹をなす「物質」,「エネルギー」および「情報」を基盤とした機械工学の基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 力学,材料力学,熱力学,流れの力学の基礎 (2) 多く (17科目以上) の専門科目の習得

オフィスアワー

木曜日12:10〜14:00

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Sat Nov 26 10:18:51 JST 2011