B0691200

機械工学実験

Experiment for Mechanical Engineering

開講部

工学部

開講学科

機械工学第二学科

開講学年

2年次

開講時期

通年

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

実験
教授澤田東一この先生のアンケート一覧を参照
教授中野正光この授業の2007年度のアンケートを参照

授業の概要

〔授業の概要〕本講座では、基礎工学実験よりさらに専門的に、かつ幅広く工学知識を把握する。例えば、デジタル回路の実験、振り子の実験、押し出し加工の実験等では座学で学んだ理論、現象を実験的手法によって観察し、理解を深める。また、オルザットガス分析による酸素濃度の測定では、空気中の酸素を測定することのみによって、その測定方法が実際の排気ガスを採取して行う場合にも適用できるようになっている。さらに、圧力測定では、工学的に最も多く使用されているブルドン管圧力計の検定を基準分銅式圧力計によって行い、圧力系の扱いに対する知識を向上させるようになっている。
その他の項目の内容の詳細については授業計画の項を参照。
 また、実験の目的・背景を理解することは当然のこととして、座学では抽象的になりがちな理論・数式を実際の物理現象に当てはめることによって、物理現象を目視的に観察するのみではなく、理論的にも考察できる力を養う。なお、期間内における報告書の作成はもとより、その報告書の提出時にはチェックを受け、理解度を検証する。

達成目標

1.実験目的・実験内容を科学的・工学的に把握する能力を身につけること
2.得られた実験結果を科学的・工学的に分析・解析できる能力を身につけること
3.科学的・工学的に思考し、解析結果を技術・科学論文形式の報告書に作成・表現で  きる能力を身につけること

授業計画

1.前期:実験に先立って全担当者による実験ガイダンスが実験開始前にある。
2.1自由度の振動実験
  粘性減衰および摩擦力の働く場合と働かない場合を理論および実験で比較する。
3.ディジタル回路の実験
  NOT,AND,ORの理論をディジタルIC回路を用いて確認し、さらに応用回路の実験を行  い、ディジタル理論を身に付ける。
4.マイクロメータの性能測定
  オプチカルフラットを用い、干渉縞を観察し、平面度を種々考察する。
5.ガソリンの分留実験
ガソリンがどのような沸点成分を持つ炭化水素の混合物であるかをASTM蒸留曲線を  画くことによって知り、さらに、これをもとに平衡空気蒸留曲線を作ることによっ  て極寒冷時においてもエンジンの始動・運転が可能なことを考察する。
6.圧力測定
  基準分銅式圧力計によりブルドン管式圧力計の検定を行い,圧力に関する概念を修  得する。
7.加工実習
  旋盤の精度検査と引張り試験片の製作を行い旋盤操作を習熟する
  なお、実験開始前に説明・指導が行われるが、実験指導書・手順書・テキストなど  に必ずしも記載されていないことが設備・装置を前にして話されることが多いの   で、遅刻は厳禁である。
8.後期:実験に先立って全担当者による実験ガイダンスが実験開始前にある。
9.振り子の実験
  単振り子振動の実験を行い,近似式と実験結果の差を明らかにする。
10.マイクロコンピュータの実験
  アセンブリ言語のプログラムによりマイクロコンピュータを動作させ、コンピュー  タの仕組みを身に付ける。
11.押し出し加工の実験
  金属片の押し出し加工を行い、座学で学んだ理論、現象を実験的手法によって観察  し、理解を深める。
12.オルザットガス分析器による酸素濃度の測定
  オルザットガス分析器は表面吸収型のガス分析器で、古くから炭化水素の燃焼ガス  (排気ガス)のガス分析に使われており、ここでは、空気中の酸素濃度を測定する  ことによって測定原理、手法、精度などについて学ぶ。
13.粘性係数の測定
  レッドウッド粘度計により油の動粘度(動粘性係数)を計測し,流体の粘性,層流の
  流れおよび,粘度の計測法について学ぶ.
14.加工実習
  旋盤の精度検査と引張り試験片の製作を行い旋盤操作を習熟する
  なお、実験開始前に説明・指導が行われるが、実験指導書・手順書・テキストなど  に必ずしも記載されていないことが設備・装置を前にして話されることが多いの   で、遅刻は厳禁である。
15.レポート提出の指導
  課題担当教員、TAが年間の全課題に対するそれぞれのレポート受理時にレポートの  内容および問答によって確認し、適切なレポートになるよう指導する。

評価方法と基準

目標達成1.2.3はそれぞれの課題担当教員がレポート受理時にレポートの内容および問答によって確認する。
年間の全課題に対するそれぞれのレポート評価点を総合評価して決定するが、各レポートはA,B,C評価をし、その時々の最高点グループを95〜100点、最低グループを60点に評価し、その間は比例配分的に評価する。個々のレポートがC以下に相当する場合は返却され、再提出となる。
なお、実験態度(問題が有れば減点の対象になることもある)およびレポート提出時の内容のチェックと問答によって減点評価される事もある(欠席、レポート未提出は1件でもあれば不合格)。提出期日は厳守のこと。

教科書・参考書

「人にやさしい機械工学の基盤と実験」(海文堂)
その他、必要に応じて参考書を参照

履修前の準備

各々の実験につぃて指導書・手順書を事前にチェックし、各実験が効果的に実施されるように心がけること。特に、各班の班長は実験が順調に進行するように指導書・手順書を詳細に検討しておくこと。

学習・教育目標との対応

1.(F)科学的および工学的に思考し,与えられた制約の下で計画的に技術・科学論文を作成して表現できる能力を身につけ,さらに,総合的な観点から自主的,継続的に学習が持続できる能力を身につける (1) 技術・科学論文の作成能力 (2) 自ら継続的に学習する能力

オフィスアワー

複数の教員およびTAが携わるので、個々の担当者のオフィスアワーに委ねることになるが、当実験の実験室に在室している時は特別な事情がない限り常時対応する。また、4103実験室廊下のボードに各担当教員・TAのオフイスアワー詳細が掲示してある。
昼休み時間,実験終了後等空いている時間に対応します.気軽に尋ねてきてください.(澤田)
昼休み時間,実験終了後等空いている時間に対応します.(中野)

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:45:13 JST 2013