B0500500

制御工学1

Automatic Control 1

開講部

工学部

開講学科

機械工学第二学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義

廣瀬敏也この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

多くの機械にはコンピュータが組み込まれ,プログラムにしたがって目的の作業を行うように制御されている.また,生産過程での素材管理・加工工程・組立作業・あるいは品質管理などが自動化され,設計や生産技術にかかわる機械系エンジニアにとって「機械やシステムを望み通りに操作する」技術の体系的な学問「自動制御工学」は必須の分野である.
「望み通りに操る」理論の基本概念はフィードバックにある.制御工学1で、システムへの入力(原因・目標値),システムの特性およびシステムからの出力(結果・制御量)の3量関係における信号(情報)の流れを知り,時間の経過にともなうシステムの挙動を表す運動方程式をラプラス変換して得られる「伝達関数法」を中心に,周波数応答から安定問題へと進み,フィードバック制御系の設計へと展開する.

達成目標

1.機械の運動を記述し,伝達関数を求めブロック線図を描くことを学び,制御対象システムの構造を表記することができる.
2.システムへの入力から,システムの応答までを記述でき,システムの特性を提示できる.
3.安定なシステムの構築に対する方式を学び,システムの設計をすることができる.
4.コンピュータ制御を意識したシステム構成について検討する.

授業計画

1.制御の基本概念
2.運動方程式とラプラス変換
3.線形および非線形のシステムのモデル化
4.制御系の基本要素とその伝達関数、ブロック線図
5.フィードバック制御系のブロック線図と伝達関数
6.制御系の時間応答(1) むだ時間要素、1次遅れ要素
7.制御系の時間応答(2) 時定数、2次遅れ要素
8.周波数応答法(1) 1次遅れ要素、2次遅れ要素
9.周波数応答法(2) むだ時間要素
10.ベクトル軌跡、ボート線図
11.制御システムの安定問題(1) ラウスの安定判別法など
12.制御システムの安定問題(2) ナイキストの安定判別法など
13.フィードバック制御系の設計(1)
14.フィードバック制御系の設計(2)
15.定期試験

評価方法と基準

【評価方法】
いずれかの授業で中間小テスト(20%)を行う.制御工学に関するテーマを与え,そのレポートを提出(20%)する.14回の講義の中から期末試験(60%)を行う.この3つを加えた総合100%を100点として60点以上を合格とする.

【評価基準】
中間小テスト 20%
レポート 20%
期末試験 60%

教科書・参考書

板書により授業を進める.適宜に資料を配布

履修前の準備

各領域の数学を習得していることが望ましい

学習・教育目標との対応

1.(D)技術・工学の根幹をなす「物質」,「エネルギー」および「情報」を基盤とした機械工学の基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 力学,材料力学,熱力学,流れの力学の基礎 (2) 多く (17科目以上) の専門科目の習得
2.(E)機械工学における基盤分野の理解に必要な基礎的な数学の知識と応用能力,実験・分析の遂行に必要な確率・統計,情報処理の基礎的な知識や自然現象を数学的にモデル化し,シミュレーションする基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 基礎的な数学の知識 (2) 実験データの分析能力 (3) 情報リテラシの習得 (4) 自然現象をモデル化し,シミュレーションする能力
3.(F)科学的および工学的に思考し,与えられた制約の下で計画的に技術・科学論文を作成して表現できる能力を身につけ,さらに,総合的な観点から自主的,継続的に学習が持続できる能力を身につける (1) 技術・科学論文の作成能力 (2) 自ら継続的に学習する能力

オフィスアワー

講義終了後に時間を設けますので声をお掛けください.
講義に関する質問は,メールでいつでも受け付けます.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:43:34 JST 2012