B0430500

エネルギー/環境概論

Introduction to Energy System Engineering

開講部

工学部

開講学科

機械工学第二学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授鴨志田隼司この授業の2010年度のアンケートを参照

授業の概要

「エネルギー・環境概論」は各種エネルギー相互変換方式を工学的立場より理解し,在来の熱エネルギーサイクルのみならず,燃料電池や光電池発電・風力発電などの新型のエネルギー変換方式についても学習する.また,エネルギーを利用する際に避けることのできない地球環境問題と都市の温暖化についても学習し,エネルギー利用と地球環境問題に係わる学理を習得する.

達成目標

1.各種エネルギー間の変換とその特性の原理の概念と問題点を工学・技術的に正しく理解する.
2.各種エネルギーの輸送・伝送および貯蔵の原理とその特性を学習する.
3.システム変換としてのエネルギー利用技術の「不確実性」とエネルギー・資源の「有限性」を考慮し,エネルギー有効利用技術が「持続的発展への方向転換」に果たす役割を考察できる。
4.エネルギー問題と地球的規模での環境問題について理解を深める.

授業計画

1.シラバスの説明と講義の主旨説明
  ・環境(地球温暖化)から見たエネルギーの有効利用
  ・エネルギーと環境に関するビデオ鑑賞
2.エネルギー利用と環境問題
  ・地球環境問題と循環型文明の提唱
  ・二酸化炭素による温暖化効果
3.エネルギー基礎論
  ・エネルギーの概念とエネルギーの種類とその性質
  ・各種エネルギーの熱力学的評価法
4.未来のエネルギー事情
  ・世界の需要供給と世界の賦存量
  ・エネルギー資源概説
5.エネルギー変換の原理とその工学的問題点(1)
  ・力学的エネルギー変換の概要
  ・熱エネルギー変換の概要
6.エネルギー変換の原理とその工学的問題点(2)
  ・光エネルギー変換の概要
  ・化学エネルギー変換の概要
7.エネルギー貯蔵の原理とその特性(1)
  ・力学的エネルギーの貯蔵
  ・電気エネルギーの貯蔵
8.エネルギー貯蔵の原理とその特性(2)
  ・熱エネルギーの蓄積
  ・化学エネルギーの貯蔵
9.エネルギー・システム技術の特性(1)
  ・化石燃料システム
  ・化学エネルギーシステム
10.エネルギー・システム技術の特性(2)
  ・太陽エネルギー直接・間接利用システム
  ・地熱エネルギー利用システム
11.我が国のエネルギー技術問題について(1)
  ・新エネルギーと燃料電池の開発状況
  ・非化石燃料の創出とその利用技術
12.我が国のエネルギー技術問題について(2)
  ・新エネルギーと燃料電池の開発状況
  ・非化石燃料の創出とその利用技術
13.持続可能なエネルギー技術社会
  ・エネルギーの高効率化利用とエネルギー源の循環代謝化
  ・使い捨て社会からの脱却
14.調査課題の発表
  各自が調査した電力使用量の実態調査から各自の行える省エネルギーについて報告する.
   (受講者全員)
  ・受講者各自の電力の使用状況を数値として把握することで,この調査を等して地球温暖化を考察させる.
15.定期試験

評価方法と基準

【評価基準】達成目標1〜4までは定期試験と演習問題提出(各章の最終授業の翌週に提出)および小論文提出時の受講生によるプレゼンテーションで評価する.総合した科目の合否は(定期試験60点満点)+(小課題と演習問題20点満点)+(調査課題20点)として総合得点が60点以上を合格とする.なお,評価を受けるためには授業日数の2/3以上の出席が必要である.
(学期間中に見学会を開くので,履修者はなるべく参加するようにして欲しい)

教科書・参考書

テキスト:●エネルギー基礎学 鴨志田、谷、池田、田中、亀山共著/パワー社
参考書:●各年度版の環境白書 環境省編/ぎょうせい

履修前の準備

エネルギー供給・地球環境問題・経済成長のトライレンマを学際的に扱うため,人間科学および地球環境概論に係わる基礎系の科目と熱力学1・2,基礎伝熱学を履修しておくことが望ましい.

学習・教育目標との対応

1.(B)技術・工学が地球環境に与える負荷を十分認識できる基礎的知識と応用能力を習得する
2.(C)技術・工学が地球環境と生態系との共生・共存を無視して独走することがないように,「技術・工学が社会に果たす役割」を強く自覚するための基礎知識と総合能力を習得する

オフィスアワー

授業終了後30分,研究室にて

環境との関連

環境教育科目 (環境教育割合80%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:45:21 JST 2013