B0130100

材料強度学

Strength Mechanics in Materials

開講部

工学部

開講学科

機械工学第二学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授高﨑明人この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

今日の機械構造物は大型化および複雑化し,また,使用環境も過酷化しており,材料強度と破壊に関する問題が非常に重要になっている.材料強度学は,固体材料に外力が加わった時の変形や破壊などの力学的現象をマクロ的およびミクロ的双方から学際的に取り扱うもので,固体材料を連続体としてマクロ的に取り扱った「材料力学」と深い関係にある.本講義では,機械構造物の強度や破壊現象を理解するために必要な弾性力学的および破壊力学的な問題と微視組織の関係を

達成目標

1.ぜい性および延性材料の破壊様式を正しく理解する.
2.ぜい性および延性破壊のミクロ的な破壊メカニズムを理解する.
3.多(三)軸応力状態の降伏条件を理解し,ミーゼス応力が求められ,降伏の解析ができる.
4.応力拡大係数を正しく理解し,簡単な問題のき劣進展に関する解析ができる.

授業計画

1.イントロダクション(材料強度学とは)
固体材料の種類と原子間ポテンシャル 
原子間ポテンシャルと原子間力
2.固体材料の結晶構造 
立方晶と稠密六方晶,結晶面および結晶方位
3.延性固体とぜい性固体 
理想破壊強度と実際の破壊強度
4.固体材料の破壊機構 
マイクロフラクトグラフィー,シュミット因子,臨界せん断応力
5.ぜい性破壊理論 
グリフィス理論,エネルギ解放率
6.原子欠陥と延性破壊 
空孔,転位,積層欠陥
7.応力テンソル 
応力テンソルの性質,応力の不変量
8.多軸応力の降伏条件 
トレスカの条件,ミーゼスの条件
9.応力のつり合い 
平衡方程式および広義のフックの法則
10.適合条件 
ひずみ成分と変位成分の間の拘束条件
11.中間試験(45分程度)(範囲は6〜10)
中間試験の解答
応力集中
12.応力関数,応力集中係数
エアリーの応力関数およびその応用
13.き裂先端近傍の応力 
一軸引張りの例
14.応力拡大係数 
応力拡大係数の特性
破壊制御
15.定期試験

評価方法と基準

レポート1回,中間試験1回および定期試験で評価する.(レポート:15点満点)+(中間試験:20点満点)+(定期試験65点満点)とし,総合計が60点以上(100点満点)で合格とする.レポートは授業計画の1〜5回までの範囲において課題を出し提出を求める.また,中間試験は到達目標の1および2を評価する.定期試験では,到達目標の1〜4全てを評価する.定期試験を受けるためには2/3以上の出席が必要である.

教科書・参考書

参考書:小林 英男:「破壊力学」(共立出版),萩原芳彦,鈴木秀人:「よくわかる破壊力学」,矢島悦次郎他5名:「若い技術者のための機械・金属材料」(丸善),木村宏:「材料強度の考え方」(アグネ技術センター)
これらの参考書のうちどれか1冊を主なテキストとして指定する.

履修前の準備

材料力学1および2の単位を取得のこと

学習・教育目標との対応

1.(D)技術・工学の根幹をなす「物質」,「エネルギー」および「情報」を基盤とした機械工学の基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 力学,材料力学,熱力学,流れの力学の基礎 (2) 多く (17科目以上) の専門科目の習得

オフィスアワー

水曜日 16:00〜17:00(豊洲校舎,研究室)

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:43:45 JST 2012