B0510400

制御工学2

Automatic Control 2

開講部

工学部

開講学科

機械工学第二学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義

小木哲朗この授業の2008年度のアンケートを参照

授業の概要

多くの機械にはコンピュータが組み込まれ,プログラムに従って目的の作業を行うように制御されている.また,生産過程での素材管理・加工工程・組立作業・あるいは品質管理などが自動化され,設計や生産技術にかかわる機械系エンジニアにとって「機械やシステムを望み通りに操作する」技術の体系的な学問「自動制御工学」は必須の分野となってきた.
制御工学2では,状態方程式によるシステムの記述を基礎とする現代制御理論について学ぶ.

達成目標

1.状態方程式によるシステムのモデル化方法が理解できる
2.可制御性,可観測性,安定判別等の制御系の解析方法が理解できる
3.状態フィードバック、状態観測器等の制御系の設計方法が理解できる

授業計画

1.古典制御と現代制御
  ・自動制御とは
  ・古典制御理論と現代制御理論
  ・古典制御理論の復習
2.状態方程式
  ・状態方程式による表現
  ・伝達関数から状態方程式の導出
  ・状態方程式の伝達関数による表現
3.状態方程式の解法
  ・状態方程式の解
  ・遷移行列
4.状態方程式の同値変換
  ・同値変換
  ・対角化
  ・ジョルダン標準形
5.可制御性と可観測性
  ・可制御性
  ・可観測性
6.安定判別
  ・安定性
  ・フルビッツの安定判別
7.中間試験
8.極配置
  ・状態フィードバック
  ・可制御標準形
  ・フィードバック係数行列の求め方
9.状態観測器
  ・状態観測器の考え方
  ・可観測標準形
  ・状態観測器係数行列の求め方
10.多入出力システム
  ・状態方程式
  ・伝達関数行列
  ・状態方程式の解
  ・可制御性と可観測性
  ・極配置
  ・状態観測器
11.最小次元状態観測器
  ・最小次元観測器の考え方
  ・最小次元観測器の設計法
12.最適レギュレータ
  ・評価関数
  ・最適制御入力
13.サーボシステム
  ・サーボシステムの構成
  ・サーボシステムの設計法
14.現代制御理論の応用
15.学期末試験

評価方法と基準

達成目標1,2は中間試験および授業時の課題演習,達成目標3は学期末試験および授業時の課題演習で評価する.中間試験30点満点,学期末試験40点満点,課題演習30点満点とし,総合得点60点以上を合格とする.

教科書・参考書

現代制御論:吉川恒夫、井村順一 (昭晃堂)
入門現代制御理論:白石昌武 (日刊工業新聞社)
現代制御理論入門:浜田望、松本直樹、高橋徹 (コロナ社) 他

履修前の準備

制御工学1の履修

学習・教育目標との対応

1.(A)学科の教育理念に基づき,設計・実験および卒業研究を中核として,人間環境および感性をも含めた総合的な視点で問題を捉えて機械を創成できる基礎的な知識と応用能力を身につける (1) 与えられた課題に対し,自ら考え,調査・検討し目的を達成する能力
2.(D)技術・工学の根幹をなす「物質」,「エネルギー」および「情報」を基盤とした機械工学の基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 力学,材料力学,熱力学,流れの力学の基礎 (2) 多く (17科目以上) の専門科目の習得
3.(E)機械工学における基盤分野の理解に必要な基礎的な数学の知識と応用能力,実験・分析の遂行に必要な確率・統計,情報処理の基礎的な知識や自然現象を数学的にモデル化し,シミュレーションする基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 基礎的な数学の知識 (2) 実験データの分析能力 (3) 情報リテラシの習得 (4) 自然現象をモデル化し,シミュレーションする能力

オフィスアワー

電子メール等でいつでも連絡をしてください.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:45:27 JST 2013