B0700100

応用機械工学実験

Advanced Labs for Mechanical Engineering

開講部

工学部

開講学科

機械工学第二学科

開講学年

3年次

開講時期

通年

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

実験
教授青木孝史朗この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

(授業の概要と目的)テーマは物質・エネルギー・情報の分野から機械工学の基盤となる材料工学、加工工学、要素と力学、流体工学、熱工学、制御工学、情報処理などの各領域の実験課題からなる。実験は約20名のグループに別れ、各担当教員のもとで、その実験の意義を十分理解することから始まる。すなわち、設定された実験をマニュアル通りに進め、所定の結果を得ることが目的ではない。学んできた基礎知識が具体的な課題の中でどのようにはたらいているかを確認すると共に問題解決の技法を学びそこから新たな課題を探るエンジニアリングセンスを習得することにある。

達成目標

1.講義によって学んだ機械工学の基礎知識の実験的把握および研究における課題設定と問題解決の手法について具体的な実験テーマを通して習得する。

授業計画

1.応用機械工学実験の概要説明
2.管摩擦圧力損失の測定(前期)
 ・「流れの力学」では,粘性の効果の理解は重要である.本実験では,管内流れにお
  ける粘性に基づく摩擦圧力損失を実験的に求め,そのデータから管摩擦係数を計算
  し,教科書などに書かれている実験式との比較検討を行う.
3.歯車の解析(前期)
 ・転位歯車の解析法の原理と諸元算定
 ・マタギ歯車法、オーバーピン法による解析
4.音響測定(前期)
 ・高速フーリエ変換の説明
 ・高速フーリエ変換を用いた人間の音声,及び楽器音の解析
 ・短時間フーリエ変換を用いた個人認証についての調査
5.内燃機関の性能解析(前期)  
 ・教材用4サイクル機関を用い、動力計によってエンジンの正味トルクを測定し、
  正味出力、正味平均有効圧、正味燃料消費率、正味熱効率などを算出する。
  なお、実験前に約2時間の講義があり、実験内容を把握する。
6.応力・ひずみの測定1(前期)  
 ・構造物や各種部品が壊れないように設計するためには、各部に生じている応力や
  ひずみを把握することが重要である。本実験では光弾性法を用いて、光弾性感度
  の検定を行いノッチ部の応力集中係数を求め、その学理を習得する。
7.MCプログラミング(前後期)*1
 ・数値制御型(NC)工作機械の説明
 ・模型スケッチによるNC用座標系の学習
 ・マシニングセンタ(MC)における加工用のプログラム作成
8.MC切削(前後期)*2
 ・作成したプログラム内容の理解
 ・MCによる加工の実際
9.切削力の測定(後期)
 ・材料の変形・切りくず生成と工具すくい面上の応力解析
 ・切りくず形状と切削力の大きさとその変動による被削性評価
10.風洞(後期)
 ・流体摩擦とダルシー・ワイスバッハの式の理解と活用
 ・風洞による物体周りの流れ
11.シンクロサーボモータの周波数応答(後期)
 ・システムの伝達関数について
 ・応答特性をボード線図,ベクトル軌跡に表す.
12.応力・ひずみの測定2(後期)
 ・応力拡大係数は、き裂先端近傍の応力場の強度を表す量としての中心的役割を果た
  すパラメータである。本実験ではコースティックス法を用いて、クラック欠陥を有
  する部材の強度の扱いを学ぶもので、応力拡大係数および破壊靱性値を求め、その
  学理を習得する。
13.引張試験(後期)
 ・引張試験片および引張試験の説明
 ・鉄鋼材料の応力-ひずみ線図の測定
 ・弾性係数,耐力,引張強さや加工硬化指数等の導出
14.*1 MCプログラミング(前後期)
15.*2 MC切削(前後期)

評価方法と基準

各実験テーマのレポートを100点(100%)で評価し、全てのレポートの平均点が60点以上を合格とする。

教科書・参考書

機械工学関連図書全般。授業時に配付資料あり・適宜指示する。

履修前の準備

各実験テーマ、内容の事前調査と検討。

学習・教育目標との対応

1.(A)学科の教育理念に基づき,設計・実験および卒業研究を中核として,人間環境および感性をも含めた総合的な視点で問題を捉えて機械を創成できる基礎的な知識と応用能力を身につける (1) 与えられた課題に対し,自ら考え,調査・検討し目的を達成する能力
2.(E)機械工学における基盤分野の理解に必要な基礎的な数学の知識と応用能力,実験・分析の遂行に必要な確率・統計,情報処理の基礎的な知識や自然現象を数学的にモデル化し,シミュレーションする基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 基礎的な数学の知識 (2) 実験データの分析能力 (3) 情報リテラシの習得 (4) 自然現象をモデル化し,シミュレーションする能力
3.(F)科学的および工学的に思考し,与えられた制約の下で計画的に技術・科学論文を作成して表現できる能力を身につけ,さらに,総合的な観点から自主的,継続的に学習が持続できる能力を身につける (1) 技術・科学論文の作成能力 (2) 自ら継続的に学習する能力

オフィスアワー

土曜日全日、「基本的に毎日」をモットーに研究活動を積極的に行っているので研究室在室中ならいつでもOKです(江角)。研究室に在室中は特別な事情がない限り対応します.Eメール、電話でも受け付けます。ezumi@sic.shibaura-it.ac.jp; (03-5859-8063)
教員室に在室していれば特別なことがない限り対応します(澤田,高崎,田中,小野,青木,細矢,斎藤)。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:45:30 JST 2013