C0040000

材料組織学

Material Constituent

開講部

工学部

開講学科

材料工学科

開講学年

1年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授村上雅人この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

科学物質や工業材料の性質はそのミクロ構造(=組織)と密接な関係かある。先端材料を使いこなすにも,構造物や電子機器の信頼性を改善するにも,ミクロ構造の理解が不可欠である。本講義では最も主要な工業材料である金属を中心に構造の特徴を理解する。

達成目標

1.熱力学関数である自由エネルギー、エンタルピー、エントロピーの意味を理解するとともに、これら関数の計算方法を修得する。
2.自由エネルギーを基礎とした、相変化および化学反応の解析手法を理解するとともに、任意の温度における自由エネルギー変化を求める手法を修得する。

授業計画

1.材料組織学、特にその基礎となる熱力学を理解するうえで必要な数学の基礎を学習する。微積分学の基礎と、その理工学への応用
2.材料組織学、特にその基礎となる熱力学を理解するうえで必要な数学の基礎を学習する。級数展開の基礎と、微分方程式への応用
3.材料組織学の基礎となる熱力学とは何かについて、その概要を修得する。特に熱および仕事の概念についてまとめる
4.材料組織学の基礎となる熱力学におけるエネルギーの基礎を修得する。特に、熱力学関数である自由エネルギーについて学習する。
5.自由エネルギーの構成要素であるエンタルピー、エントロピーおよび温度について学習する。
6.熱力学関数に関して状態関数という概念を学習する。特に、経路関数である熱および仕事との違いについてまとめる。
7.PV平面およびTS平面を使って、状態関数と経路関数の違いについて、数式的な考察を行うとともに、その物理的意味について学習する。
8.材料組織学の基礎となる相変化と自由エネルギーの関係を学習する。自由エネルギーの構成要素であるエンタルピーとエントロピーが相変態において、どのように変化するかを学習する。
9.相変化におけるエンタルピーとエントロピーの計算手法を学習し、実際に相変態にともなう自由エネルギー変化の計算手法を取得する。
10.化学反応と自由エネルギーの関係について学習する。発熱反応および吸熱反応がエンタルピー変化に対応することを理解する。
11.化学反応の進行を決定するのは自由エネルギーであり、エンタルピーではないことを理解する。吸熱反応が自然に進行することが、エントロピー増加と関係していることを理解する。
12.標準生成エンタルピー、標準エントロピーおよび標準生成自由エネルギーの概念を理解する。
13.標準生成エンタルピー、標準エントロピーおよび標準生成自由エネルギーのデータ表を利用して、各種の化学反応における自由エネルギー変化の計算手法を取得する。
14.標準状態の理解と、標準状態と異なる任意の条件における自由エネルギー変化の計算手法を取得する。
15.相変化および自由エネルギーに重要な影響を与えるエントロピー、特に混合のエントロピーを理解する。

評価方法と基準

毎回の講義時に、講義内容に関する小テストを課す。専門用語の英単語に関しても、毎回10語程度課題として課す。
さらに、中間試験および期末試験を行う。配分は
小テスト0.2, 中間試験0.3、期末試験0.5 である。

教科書・参考書

教科書:「なるほど微積分」村上雅人、海鳴社
教科書:「なるほど熱力学」村上雅人、海鳴社

履修前の準備

高校で学習した微分積分および化学反応について復習しておくこと。

学習・教育目標との対応

(A) 工学の基礎となる数学、自然化g買うを十分に理解し、専門技術の修得を可能にする。
(F) 原子、分子レベルで材料ろ理解し、物質科学的な材料分析法、処理法の知識を得る。

オフィスアワー

事前にアポイントをとれば豊洲校舎ではいつでも対応可能。(月曜日以外)
月曜日の午後は、大宮校舎、先端技術研究機構の接合科学研究センターに居るので、事前のアポイントをとれば対応可能。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合20%)

最終更新 : Thu Sep 20 07:43:51 JST 2012