C0030100

有機反応

Organic Reaction

開講部

工学部

開講学科

材料工学科

開講学年

4年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
准教授松村一成この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

材料工学において有機反応は高分子材料の重合反応様式を理解する上でまず重要な知識である。また、多様化した高分子化学、化学修飾による材料改質、有機分子材料、生命機能材料など、近年の高度化した有機系材料を概観するだけでも必須となっている学問である.本講義は、有機反応の基本となる原則、概念の一つ一つを忠実に押さえることを目的とする.既に一通りの知識はあるとみなして学生の模擬授業によるグループ学習を主体にし、その成果を演習によって評価する.

達成目標

1.化合物を形成している結合を電子論的にとらえ、その結合の形成、開裂の反応である有機反応もまた電子論的に理解する.
2.有機化合物の命名法、立体配座の表現方法など、有機化学を理解するのに必須な基本的事項を再度確認する.
3.遷移状態、反応中間体という有機反応経路の表現方法を学び、平衡論や速度論の初歩的な理解まで到達するのを目標とする.

授業計画

1.ガイダンス (有機化合物の命名法の復習)
2.化学結合論1 (イオン結合、共有結合)
3.化学結合論2 (共鳴構造、電気陰性度)
4.酸と塩基
5.原子軌道と分子軌道
6.立体化学1 (投影法、立体異性体)
7.立体化学2 (光学分割、不斉誘導)
8.反応速度論1 (反応速度、活性化自由エネルギー)
9.反応速度論2 (遷移状態理論)
10.反応中間体と選択性
11.求核反応と求電子反応
12.Sn2とSn1反応、E2とE1反応
13.芳香族化合物と脂肪族化合物
14.芳香族置換反応 (求電子置換と求核置換)
15.芳香族置換反応の配向性

評価方法と基準

全ての達成目標を各回の演習問題で評価し、総合得点率が60%以上を合格とする.

教科書・参考書

「有機化学・基礎の基礎 -100のコンセプト-」(山本嘉則 編著、化学同人)

履修前の準備

今まで履修した化学結合論、有機化学の復習を行っておくのが望ましい

学習・教育目標との対応

(D) 材料の機能・性質
金属、セラミックス、有機材料の三大材料、更に分化した各種材料の性質と用途を理解する.
(F) 材料物質科学
原子、分子レベルで材料を理解し、物質科学的な材料分析法・処理法の知識を得る.

オフィスアワー

授業終了後、研究室にて.
各回に松村研究室の院生1名を解説補助として指名しているので、講義前(月曜日)に説明を受けることが望ましい.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:44:16 JST 2012