C0850200

塑性加工及び演習

Plastic Deformation Technology and Exercises

開講部

工学部

開講学科

材料工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

4

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義

落合征雄この授業の2010年度のアンケートを参照

授業の概要

(授業の概要と目的)
塑性加工とは素材の可塑性を利用して必要な形や寸法を得る加工法である.しかし,その目的とするところは単に形状寸法を作るだけにとどまらず,最近は,塑性加工を通じて材料固有の性質や機能を最大限に発現させること,さらには新機能の創出(材料開発)に重点が移ってきた.講義では塑性加工に関する基礎的知識の修得に重点を置く.一方,演習では自動車,エネルギー,エレクトロニクス等の分野における塑性加工を例に応用力を養い,材料開発手法としての塑性加工を考えその重要性に対する理解を深めたい.

達成目標

1.マクロ的な塑性変形を結晶塑性の観点より理解できる.
2.身近なものの製造工程を塑性加工主体で設計できる.
3.塑性加工とメタラジーの組合せが材料開発の重要な手段となっていることを理解し説明できる.

授業計画

1.塑性加工を学ぶ目的
2.塑性力学の基礎  
応力とひずみ,降伏条件など.コンピュータシミュレーション.
3.結晶塑性-1
金属材料の塑性.
4.結晶塑性-2
金属材料の変形抵抗.
5.圧縮応力による加工-1 (鍛造)
熱間鍛造,冷間鍛造,据込み,押出しなど.自動車部品の製造.
6.圧縮応力による加工-2 (圧延)
板圧延,孔型圧延,鋼管圧延.ステンレスフォイルの製造.
7.引張応力による加工-1 (引抜き)
線および管の引抜き.ピアノ線の製造.
8.引張応力による加工-2 (深絞りおよび張出し)  
薄板の成形性評価法など.自動車用薄鋼板の成形加工.
9.曲げおよびスピニング加工
ロールフォーミング,スプリングバックなど.パラボラアンテナの製造.
10.せん断および特殊加工
電子部品の精密せん断,爆圧成形,電磁成形など.難加工材の塑性加工.
11.塑性加工における摩擦の効果  
摩擦と潤滑,工具.
12.異方性
集合組織とその利用.自動車用薄鋼板および電磁鋼板の集合組織制御.
13.残留応力
残留応力とその利用.矯直加工.ばねおよび軸の疲労強度向上.
14.プロセスメタラジー
塑性加工とメタラジーの組合せによる材料開発.超高層ビル用鋼材の製造.
15.期末試験

評価方法と基準

小テスト(4回) 40% 
期末試験 60%

教科書・参考書

[教科書]
なし.講師作成の資料を配布.
[参考書]
川並高雄編著:基礎塑性加工学,森北出版.
G.E.Dieter:Mechanical Metallurgy,McGraw-Hill.

履修前の準備

転位論の復習をしておくことが望ましい.

オフィスアワー

授業終了後,講師室にて

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:44:17 JST 2012