D0140600

セラミックス化学

Ceramic Chemistry

開講部

工学部

開講学科

応用化学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
講師大田正人この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

セラミックス(無機固体材料)の基礎科学を化学の視点から概説する.
固体材料分野では平衡・非平衡状態の共存と不均一系であるとの認識が重要です.そのため状態図を読み取りその意味を理解することを目指します.講義は基礎理論を積み上げるのではなく、現象から原理・理論へと展開します.

達成目標

1.固体材料は不均一系であるとの認識を持ち,準安定・非平衡の概念を理解できる.
2.二成分系状態図を読み取ることができる.
3.三成分系状態図の意味を理解することができる.

授業計画

1.セラミックスとは.
・固体における不均一,構造,方向性の認識  ・セラミックス材料における非平衡の理解
・構造の方向性、構造と物性の関連の理解
2.一成分系相平衡
・一成分系状態図の理解  ・多形の存在(安定相と準安定相)の認識
3.結晶構造(完全な構造)
・構造の区別(結晶構造とその表示方法)方法の理解  ・結晶系;晶族;空間群;面指数の理解
4.結晶構造の区別
・実際の結晶   ・結晶による回折現象
5.結晶構造と光学的性質
・結晶構造解析   ・結晶の光学的性質の理解
6.みだれた構造
・欠陥構造(点・線・面欠陥・粒界)の理解    ・無定形状態(アモルファス)の認識
7.二成分系相平衡(1)
・基本的な二成分系状態図の理解
8.二成分系相平衡(2)
・反応点が存在する状態図(包晶反応)における平衡の理解
9.二成分系相平衡(3)
・固溶体が存在する状態図(累帯構造)   ・二液相領域の存在する状態図
10.実際の二成分系状態図
・セラミックスにおける実際の二成分系状態図  ・状態図の工業的な利用
11.多成分系相平衡
・三成分系状態図の読み方
12.実際の多成分系状態図
・セラミックスにおける実際の多成分系状態図
13.実際の多成分系状態図
・工業分野で利用される多成分系状態図
14.物質移動(拡散)と焼結
・拡散と拡散係数;結晶中の拡散機構の理解  ・焼結現象とその制御
15.固相反応
・相転移、熱分解、失透反応、気相との反応  ・固相:固相反応の3次元的認識 
・固相反応の駆動力と律速過程  ・固相反応の反応速度式

評価方法と基準

毎時間講義終了時に,小テスト(演習)実施(評価60点)
レポート(3回程度提出)(評価40点)
総合得点の60%以上を合格とする.

教科書・参考書

教科書は使用しないが,図表は適宜配布する.

履修前の準備

物理化学関係科目を履修しておくことが望ましい

学習・教育目標との対応

1.(B)無機化学,有機化学,物理化学,分析化学,生物化学,化学工学,高分子化学,材料化学等の応用化学の基礎知識と,その応用能力.

オフィスアワー

授業終了後,研究室にて

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:44:34 JST 2012