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化学工業総論

Introduction to Chemical Industries

開講部

工学部

開講学科

応用化学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義

西村啓道この授業の2009年度のアンケートを参照

授業の概要

応用化学を専門とする学生が卒業後企業活動を目指す上で、学んでおきたい化学工業的知識とは、現在の多くの商品がそうであるように、様々な材料や技術を組み合わせることで、より複雑かつ多機能を有すること、またその背景専門として化学に留まらず物理、電気といった広い分野の知識を集積して実用化されていることを学んで欲しい。
 例えば薄型ディスプレイを取り上げて見ると化学的な材料技術に加えて電気、物理さらにはシステム化技術からなる大変高度な機能からなる装置であることを学ぶ。
無機材料の一つであるガラスという材料から見た、ディスプレイ等におけるの一つ無機化学の重要性を知り、その成り立ちを学ぶことで、社会人となった時に広い視野に立って指導的な立場で活躍できるようにしたい。
地球温暖化が進む中、石油資源のみならず食料の高騰など各種問題が顕在化する危機を、どう解決してゆくべきか一緒に考えて見たい。

達成目標

1.1.(中間試験での達成目標)近代化学工業の勃興とその発展の源となった技術的要素と原理を理解する。また企業活動における化学の役割を考える。
2.2.(期末試験での達成目標)ガラス・半導体等を通して実際のディスプレイ、太陽電池等における無機・有機化学の融合と役割の分担を知ってもらう。
3.3.(期末レポートでの達成目標)自ら問題解決の目標を立て、その技術内容と問題点について自己調査を行いレポートする訓練とする。

授業計画

1.1. 始めに
   ・本講義の目的と内容について
   ・講師の一化学技術者としての実経験の紹介
   ・学生として何をどう学ぶか考える
2.2. 化学工業とは
   ・化学工業
   ・化学工業の役割
   ・近代化学工業のきっかけとなった大事な原理
   ・化学工業の現状
3.3. 無機化学とガラス工業
   ・ガラスとは
   ・主なガラスと特性
・ガラスの製造法
中間試験1.実施
4.4. ガラスの製法例示
   ・少量多品種製法
   ・大量生産方法
5.5. ガラスの高機能化
.表面薄膜付与による機能性付与
   ・成膜技術
   ・多層膜技術
   ・その応用商品
6.6. 半導体とその応用
   ・半導体とは
・その機能
   ・応用用途
7.7. ニューガラスへの展開
   ・ニューガラスとは
   ・ニューガラスの種類と用途
8.8. ニューガラス(1)光ファイバー・光通信
   ・光ファイバー通信の原理
   ・なぜ光通信なのか,電波は
   ・その将来性は
9.9. ニューガラス(2)ディスプレー
   ・CRTの発展と将来
   ・薄型ディスプレー;液晶ディスプレー(LCD)
   ・PDP、その他
10.10. 液晶ディスプレーの原理
   ・液晶ディスプレーの原理
・偏光フィルム
   ・その他
11.11. ニューガラス(3)レーザー等
・LED、レーザーとは、その原理
・その応用
12.12. 太陽エネルギーの利用
・石油代替エネルギー
・太陽電池の発展、電気
・太陽電池の種類と特徴
第2回小試験実施
13.13.ナノテクノロジーの将来性は
・ナノテクノロジーとは
   ・ナノガラスプロジェクト
   ・カーボンナノチューブ
14.14.技術経営
   ・日本の将来;技術創造立国
   ・ものずくりを目指す意味
   ・技術経営とは
15.15.レポート
・問題あるいは課題の提案
・自己調査
・そのまとめ(起承転結)

評価方法と基準

小テスト40%(前・後半授業で2回実施)および期末レポート60%
総合得点が60点以上を合格とする。

教科書・参考書

新工業化学概論 大谷杉郎 著 (改訂版)裳華房出版 など広く使用
資料は都度配布する予定

履修前の準備

復習と問題点整理

学習・教育目標との対応

1.(I)自らの力で社会における問題点を認識し,その情報を社会と共有できる能力.

オフィスアワー

授業前および授業後書記センターにて可能(申し出のこと)

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:46:24 JST 2013