D0460800

知的財産権

Intellectual Property Right

開講部

工学部

開講学科

応用化学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
講師岩﨑博孝この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

 資産の相対的価値が、有体物から無体物へと移り行く現代において、知的財産権(知的財産法)を無視して過ごすことは困難な環境となってきています。特に企業レベルではその存続性(ゴーイング・コンサーン)を左右する要因の一つになりつつあります。
 今回の講義は、法律の細かな規定を説明することを目的とするのではなく、学生諸君がビジネスの世界で直面するであろう問題を想定し、その問題を処理するために最低限必要となる知識を伝授する。
 また、理系出身者が多数活躍する知的財産の世界をキャリアパス上の選択肢の一つとできるように有益な情報を提供する。

達成目標

1.知的財産に興味を持つ。
2.知的財産権(知的財産法)の基礎を理解する。
3.近年、知的財産に関連する記事が新聞紙面を賑わしている。これらの記事内容を理解できるようにする。
4.企業がなぜ特許やブランドを重視するのか?その意味を理解する。

授業計画

1.知的財産権(知的財産法)の概要/弁理士という職業について
2.特許法(1) 特許制度は何のためにあるのか/特許されるための条件/特許を受ける権利
        …いつ何を出願したらよいのか?(p28〜47)
3.特許法(2) 特許出願/方式審査/出願公開/出願審査の請求
       …どのように出願するのか?出願するとどうなるのか?(p47〜71)
4.特許法(3) 実体審査/最終処分/特許権
       …特許出願の行方(p71〜92)
5.特許法(4) 実施権など/特許権の侵害/審判制度/罰則
       …自分の発明を他人が無断で行っている!他人から警告を受けた!さてどうすべきか?(p92〜125)
6.特許法(5) 海外で特許を取得するには、実用新案法
       …特許法との違いを中心に(p129〜144)
7.意匠法全般
       …使い方によって特許権よりも強力な武器になる。(p146〜182)
8.商標法(1) 商標の目的/商標・サービスマークとは/商標の機能/商標登録の要件
       …「信用」が企業の命!その信用を守る商標法。(p184〜205)
9.商標法(2) 類似/商標登録出願/商標権の効力/商標権の移転と更新/その他(p205〜240)
10.不正競争防止法全般
       …不正競争行為とは何か?フェアな競争のために。(p242〜265)
11.著作権法(1) 著作権法の概要/著作物/著作権者/著作者人格権
       …あなたも既に著作者であり著作権者(p268〜286)
12.著作権法(2) 財産権としての著作権(複製権など)/権利の制限/著作者隣接権/保護期間
       …日常生活で問題となる著作権。どこまでが許されるのか?(p286〜315)
13.総まとめ(1) 補足事項の説明/知的財産に関するトピックスなど
14.総まとめ(2) 重要部分の総復習/試験対策
15.定期試験

評価方法と基準

科目の成績(含む合否)は,期末試験により評価する。
期末試験の総合得点率が60%以上をもって合格とする。

教科書・参考書

教科書:知っておきたい特許法(16訂版) 工業所有権法研究グループ編 朝陽会

参考書:平成19年改正知的財産権法文集 発明協会
     産業財産権標準テキスト(総合編、特許権、意匠編、商標編)(独)工業所有権情報・研修館

履修前の準備

不要(余裕があれば教科書の該当箇所に目を通しておく)

学習・教育目標との対応

1.(D)社会・文化と人間のかかわりを理解し,異なった立場からの考えを理解する柔軟性.

オフィスアワー

金曜日の講義終了後

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:44:45 JST 2012