D0560500

地球科学

Geo- Science

開講部

工学部

開講学科

応用化学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
講師武蔵正明この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

地球表層環境は、地球内外からの様々な影響により、地球史を通じて大きく変動している。最近の研究では、この環境変動と生命の発現、進化や絶滅といった現象とが深く関連していることが分かってきた。本講義では物理化学や無機化学の基礎的知識を前提に、この環境変動の原因について学習する。地球の表層や内部で起きている現象についての基礎を、化学の立場から理解することを目的とする。また、地球以外の惑星や隕石などから得られる宇宙や地球の始まりや、生命の起源に関する最新の研究成果などの話題も紹介する。

達成目標

1.宇宙や地球の成り立ちや生命進化についての知識を身につける
2.地球表層環境における物質循環を理解する
3.気体・液体・固体地球・生命などをまとめたシステム的な考え方を身につける
4.地球環境問題を化学的に解析できる実力を養成する

授業計画

1.地球科学について
  ・地球科学と地球化学
  ・最近の地球化学
2.地球の起源とその初期進化過程
  ・元素の合成
  ・太陽系の起源と原始惑星の形成
  ・水の取り込み
3.地球内部構造
  ・地球内部物質と地震波
  ・元素分布
4.地球史と生命進化I
  ・地球の初期進化と生命の誕生
     ・生命体の多様化
5.地球史と生命進化II
  ・スノボールアース
  ・カンブリア爆発
6.鉱物(造岩鉱物)の化学組成と構造
7. 造山運動とマグマの分化
  ・プレートテクトニクス
  ・火山活動
8.物質の移動
  ・物質循環と海水化学組成
  ・化学風化作用と陸水化学組成
9.安定同位体地球化学の基礎
  ・反応過程における同位体効果
  ・平衡における同位体効果
10.安定同位体と物質の挙動や運命
  ・物質循環と同位体
  ・水素、酸素、炭素などの同位体比変動
11.年代測定法
12.地球システムの変動
  ・生物絶滅と地球史
  ・絶滅原因について
13.気候の変動
  ・氷河やアイスコアにみる気候変動
  ・氷河期の地球
  ・氷期・間氷期サイクル
  ・ 生物地球化学循環と気候
14.地球温暖化問題
  ・生態系への影響
  ・生命圏の変化
  ・自然との共生
15.期末試験(ノート持込可、参考書及びプリント持込不可、電卓使用可)

評価方法と基準

毎回の講義で課す小レポート(50%)と期末試験(50%)の結果を100点とし総合得点60点以上を合格とする。

教科書・参考書

教科書:松久幸敬、赤木右、日本地球化学会『地球化学概説 地球化学講座』培風館、2005
参考書:東京大学地球惑星システム科学講座「進化する地球惑星システム」東京大学出版会;松尾禎士「地球化学」講談社サイエンティフィック

履修前の準備

1学年時の化学基礎を復習しておくこと。

学習・教育目標との対応

1.(C)人類が生存している自然環境を理解し,化学技術者として技術が社会や自然に与える影響を判断できる能力

オフィスアワー

講義前及び後の15分、事務室にて

環境との関連

環境教育科目 (環境教育割合100%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:46:27 JST 2013