D0580300

応用化学実験

Introductory Laboratory Course of Applied Chemistry

開講部

工学部

開講学科

応用化学科

開講学年

2年次

開講時期

後期

単位数

3

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

実験
講師大田正人この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

本実験科目は,専門科目の講義で学習した内容を出来るだけ早い時期に体験することにより,知識としての理論を自分のものとし,さらなる学習の基礎を構築することを目的とします.そのため,実験項目には,無機化学・有機化学・物理化学・化学工学・分析化学等化学の全分野が含まれており,いろいろな考えかたと実験手法を学びます.
また,問題解決能力を育成するための「混合物の分析」という項目があります.与えられた命題に対し,自分たちで実験方法を調査・決定し,それを発表します.それに対し質疑応答が行われ,実施に大きな障害がないようであれば,それに従い実際の実験を行います.

達成目標

1.有機合成,分光光度計,混合物の分離等を含む化学の基礎的な実験技術を修得し,その応用理論を理解する.
2.ある現象を数理的に処理することにより,現象を理解することを学ぶ.
3.一つの命題に対する解答を得る一連の流れを体験することにより,問題を解決する過程を理解する.

授業計画

1.講義
  ・実験結果の取り扱い等,技術者としての実験に対する取り組みについて学ぶ.
  ・図表等報告書の内容が複雑になるので,一般的な報告書の形式について学ぶ.
2.吸着
  ・濃度の異なる酸溶液を吸着材に吸収させ,その平衡濃度より吸着等温線を求める.
3.流動
  ・管中を流体が流し、圧力と流量の関係から、運動量収支、エネルギー収支を計算する。
   無次元解析を行い、層流、乱流について理解する。
4.単蒸留
  ・単蒸留操作の留出量と純度の関係を求め、その実験結果を理論式から得られる値と比較する。
5.吸光光度定量
  ・溶液濃度と吸光度には直線関係が成り立つことを利用した機器分析.
6.錯体組成の決定
  ・金属錯体の組成を,2成分の濃度の和を一定としそれぞれの濃度を変化させる連続変化法
   により求める.
7.アゾ染料の合成
  ・ジアゾ化とカップリング反応によりメチルオレンジの合成を行う.
8.アルデヒドとケトンのアルドール縮合
  ・アルデヒドとケトンを縮合させジベンザルアセトンを合成する.
9-1.混合物の分析(1)
  ・これは物質名がわかっている数種の混合試料の存在割合を求めるもので,具体的な方法を
   自分たちで調査,発表し,それに従い実際の実験を行います.
  題目:数種の物質の混合物が題目として与えられます.
9—2.混合物の分析(2)
  ・調査:物質の性質を調査し,具体的な分析方法を工夫します.この調査は実験時間中に行うので,調査と平行しながら教員と討論を行い具体化します.
9—3.混合物の分析(3)
 ・プレゼンテーション:調査結果の具体的な方法,その実施に関する理論的な根拠等を発表し,実施の可能性について討論を行います.同時に調査結果をレポートとして提出します.
9—4.混合物の分析(4)
  ・実験日:実際の分析を行い,試料の組成を求めます.
   実験終了時には,実験のノートをもとにして実験内容(方法,観察事項,結果の評価)について,教員と質疑応答が行われます.

評価方法と基準

講義計画2から8:レポート各100点 :合計700点
講義計画9:実験計画書:100点,プレゼンテーション(質疑応答を含む):100点,結果報告書:100点  合計300点
総合計1000点の60%以上を合格とする.
それぞれの教育目標に対する割合は、E:20%、F:50%、G:10%、H:20%

教科書・参考書

教科書:自作のプリントを使用する

履修前の準備

物理化学1・2・、有機化学1・2・、無機化学1・2・、
化学工学1・2、分析化学1を履修しておくことが望ましい。

学習・教育目標との対応

1.(E)主体的に知的活動を行い,計画的に学習できる能力.
2.(F)基礎的な化学実験技術の保有と,それを利用して問題を解決する能力.
3.(G)課題解決計画を報告書として文章化し,発表し討論できる能力.
4.(H)課題を正確に理解し,解決するための情報収集を行い,課題解決のための計画を設定できる能力.

オフィスアワー

実験日は大宮校舎・化学実験室準備室に常に在室するのでいつでも対応できます.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:46:30 JST 2013