D0590200

総合化学実験

Laboratory Course of Applied Chemistry

開講部

工学部

開講学科

応用化学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

3

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

実験
応用化学科全教員

授業の概要

この実験は少人数のグループに分かれ、各担当教員の研究室で2週間にわたって実験を行います。全教員には当たりませんが、化学の各分野を体験できるようグループ分けを行います。
本科目の目的の第1は、それまで学習してきた個々の内容をシステムとして取り扱う練習をすることです。例えば、ある物質の合成、単離、構造確認の一連の操作を学習し、個々に学んできた内容の相互関係を理解することです。これは、直面した問題を解決する能力の基礎となるものです。
第2は、少人数に分かれて各研究室で実験することにより、3年次前期までの実験では体験できない特殊な道具・器具・機器に触れ、広い視野を持つことです。

達成目標

1.応用化学の各種分野における実験技術を修得する。
2.応用化学の各種分野における個々の操作の関連を理解し,システムとしての考え方を修得する.

授業計画

電気化学(担当:今林)
  ・血糖値センサーの原理やバイオセンサーの基礎について、酸化還元酵素を用いた簡単な実験を通じて学習する。
有機化合物の合成と構造解析(担当:)
有機化合物の合成と同定(担当:友田)
  ・有機化合物の合成実験を行い、その生成物を核磁気共鳴分析、質量分析とフーリェ変換赤外分光スペクトルなどの分析機器を用いて実際に分析し、得られたデータを基に有機化合物を同定する。
固体化学(担当:大田)
  ・金属酸化物を試料とし、高温において固相反応を行う。生成物をX線回析分析により同定し、固相反応の反応過程を理解する。
バイオエレクトロニクス(担当:吉見)
  ・分子認識高分子を利用したバイオセンサを試作し原理を学ぶ。またはアメフラシ神経の膜電位を測定し、神経の情報処理の基礎を学ぶ。
分析化学(担当:正留)
  ・銅イオンセンサを用いて未知試料中の銅イオンを検量線法、標準添加法、Grans'plot法により定量する。
  ・吸光光度法によりpH指示薬の酸解離定数を測定し、酸解離平衡の解析法を学ぶ。
生体高分子化学(担当:山下)
  ・タンパク質合成、分離、精製、活性測定、特徴付けを行い、反応や取り扱いを学ぶ。
プロセス設計(担当:野村)
  ・簡単な分離プロセスを操作し、その設計概念を学ぶ。
ゾルゲル法による金属酸化物の合成(担当:大石)
  ・溶液中の化学反応を利用して金属酸化物を合成する方法について学ぶ。合成条件の違いによる生成物の違いを調べる。
タンパク質の発現とその定性定量分析(濱崎)
  ・蛍光性タンパク質の遺伝子を形質転換により大腸菌の細胞に導入し、その発現量を蛍光スペクトルにより定性および定量的に分析する。
高分子の合成と構造解析(担当:永)
  ・ラジカル重合により高分子を合成し、NMRによる構造解析とモノマー反応について学習する。

評価方法と基準

提出されたレポート(100%)で評価。
それぞれの教育目標に対する割合は、E:20%、F:80%

教科書・参考書

教科書:特になし
参考書:各実験の担当教員が指定。

履修前の準備

特になし

学習・教育目標との対応

1.(E)主体的に知的活動を行い,計画的に学習できる能力.
2.(F)基礎的な化学実験技術の保有と,それを利用して問題を解決する能力.

オフィスアワー

各担当教員のオフィスアワー。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Thu Sep 20 07:44:51 JST 2012