E0011600

電気磁気学1

Electromagnetism 1

開講部

工学部

開講学科

電気工学科

開講学年

1年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

講義
講師渋谷義一この授業の2008年度のアンケートを参照

授業の概要

電気磁気学では全ての電磁事象を電界及び磁界という「場」で記述しようとする。電磁事象を利用する工学である電気工学では、このような場において電界や磁界が伝わって行く現象を正しく理解しておく必要がある。
その第一段階として、電磁気学1では静電界について、その基本的な場の考え方を基礎から順序良く学習する。特にその中心に位置するクーロンの法則およびガウスの法則を理解し、それを基礎とし、導体および誘電体を含む実用に近い形の静電気的な種々の問題について考えて行く方法について学習する。

達成目標

1.電気工学者の基礎的知識体系として、静電界の電位・電界についての基礎知識を体得し、簡単な静電界の問題に適用できる。
2.クーロンの法則、ガウスの法則を理解し,それらの適用方法を繰り返し学習することにより,実際の問題にこれらの法則を適用・応用できる。
3.導体、誘電体の静電的な性質を理解し、その周囲の電位・電界を頭の中でイメージできるようにし、与えられた条件における静電界の状態を的確に捉えることができる。

授業計画

1.電荷
  ・電荷
  ・クーロンの法則
2.電界(I)
  ・電界の定義
  ・電気力線
3.電界(II)
  ・ガウスの法則
  ・電界の発散
4.電位(I)
  ・電位の定義
  ・電位の勾配
5.電位(II)
  ・電界の回転
  ・ポアソンの方程式とラプラスの方程式
6.導体(I)
  ・導体系の電荷と電位
7.導体(II)
  ・静電容量                        中間レポート
8.導体(III)
  ・導体系の静電エネルギー
  ・静電エネルギーと静電力
9.誘電体(I)
  ・電気分極
  ・分極電荷
10.誘電体(II)
  ・誘電体中の電界
  ・電束密度とガウスの法則
11.誘電体(III)
  ・誘電体の境界条件
  ・誘電体に蓄えられるエネルギー
12.誘電体(IV)
  ・誘電体境界面に働く力
13.電界の解析法
  ・電気影像法
14.静電界についての全般的な注意事項
  3次元空間における電位・電界のイメージなど
15.期末試験

評価方法と基準

達成目標1,3は毎回の教室での質疑応答で適宜チェックする。達成目標2は中間レポートおよび期末試験によりチェックする。

全体の評価は,中間レポートおよび期末試験の結果を用いて

(中間レポート:100点)×0.4 +(期末試験:100点)×0.6

の総合得点が60点以上を合格とする。

教科書・参考書

教科書:
渡辺、青柳:(工科の物理3)電気磁気学(培風館),1991

参考書:
(1)山田直平編:「電気磁気学」,電気学会大学講座(電気学会),1950
(2)宅間董:「電界パノラマ」,電気学会(オーム社),2003

履修前の準備

履修前の準備:微分・積分およびベクトル演算についての理解を深めていることを前提に授業を進めるので,微分積分1,2,線形代数1,2 の履修を通じてこれらの知識の獲得に努めること。
同時に開講する電気磁気学演習1をセットとしているので、両方を履修するように強く勧める。両方を履修すれば、学習したことに関連した演習問題を解くことによりよく静電界の考え方を身につけることができる。

学習・教育目標との対応

1.D1:電気工学の根幹となる電気磁気学および電気回路の基礎理論を理解し,電気現象を説明することができる。

オフィスアワー

授業終了後30分、講義室にて
E-mail: shibuya@sic.shibaura-it.ac.jp
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環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:46:33 JST 2013