E0191600

プラズマ工学

Gaseous Electronics

開講部

工学部

開講学科

電気工学科

開講学年

4年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授西川宏之この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

概要
プラズマは光源技術、半導体プロセス技術および環境浄化技術などにおいて幅広く用いられる工学的に極めて重要な物質の一形態であり、気体、液体、固体に次ぐ物質の第4の状態とも呼ばれる。本講義では、気体論から出発して、原子・分子の気相での励起、電離、衝突などの基礎的な現象について解説する。さらに工学的に重要な、弱電離気体からプラズマと呼ばれる完全電離気体に至る気体エレクトロニクス、およびそれらの応用技術についても講義する。

一般目標
放電・プラズマ技術に関する基礎的な知識と計算力を養う。

達成目標

1.プラズマの発生方法について説明できる。
2.プラズマの電気的光学的な性質を、簡単な計算により説明することができる。
3.プラズマを用いた各種応用技術をその原理に基づき説明できる。

授業計画

1.オリエンテーション
ガイダンスおよびプラズマの重要性
2.気体の性質と分子の運動
マックスウェル分布、気体分子の熱運動、温度の意味、気体中における粒子の運動
3.気体の絶縁破壊とプラズマの生成(1)
気体の絶縁破壊の前駆現象、α,γ作用
(Short Test 1)
4.気体の絶縁破壊とプラズマの生成(2)
パルス電圧による全路破壊、気体の絶縁破壊、各種放電形態
5.プラズマの基礎
混合気体としてのプラズマ、プラズマの特徴、流体方程式、プラズマの流体方程式(Short Test 2)
6.放電プラズマ(1)
低気圧放電プラズマ、グロー放電、陽光柱、輸送現象、アインシュタインの関係式
7.放電プラズマ(2)
静電探針、イオンシース、高気圧放電プラズマ
(Short Test 3)
8.中間試験
第7回までの範囲を対象に試験を行う。
9.磁界中における荷電粒子の運動とその応用
電界中の運動、直流放電、高周波放電、磁界中の運動
10.高周波プラズマ(1)
高周波プラズマの生成、容量結合、誘導結合、直流マグネトロン放電
11.高周波プラズマ(2)
マイクロ波プラズマ、ECRプラズマ、表面波プラズマ
(Short Test 4)
12.光源としてのプラズマ(1)
プラズマの熱・光、低温プラズマ
13.光源としてのプラズマ(2)
各種気体レーザ、各種ランプの原理
(Short Test 5)
14.プラズマプロセス、環境応用
LSIプロセス、有害ガス処理,汚水処理
15.最終日
期末試験
第9回から14回までの講義内容を対象とする。

評価方法と基準

以下の方法により評価する。
達成目標1 Short test 1,2、中間試験
達成目標2 Short test 3,4、中間試験
達成目標3 Short test 5、レポート課題、期末試験

Short Test20%、レポート20%、中間試験30%、期末試験30%の配点で評価する。
総合得点が60点以上の場合、合格とする。

教科書・参考書

参考書:インターユニバーシティ プラズマエレクトロニクス、菅井秀郎著(オーム社)、林泉著「高電圧プラズマ工学」(丸善)

履修前の準備

電子基礎物理、電子物性論を履修しておくことが望ましい。

学習・教育目標との対応

1.D3:電気工学の専門分野における理論と技術を学び、これら知識を駆使することにより,与えられた課題を解決することができる。

オフィスアワー

相談時間)曜日5限(16:20)以降(アポイントをとることが望ましい)電子メールによる質問も受け付ける。
連絡先)居室: 11A32, 電話:内線(8217), 電子メール :nishi@sic.shibaura-it.ac.jp

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:46:53 JST 2013