F0103900

電気磁気学3

Electromagnetic Theory 3

開講部

工学部

開講学科

通信工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授柴山秀雄この授業の2006年度のアンケートを参照

授業の概要

通信工学科における電磁波の伝搬の理論を理解するために、Maxwellの方程式を中心にした理論を学習する。数式の記述なしに波動という現象を正しく説明することはできない。数式は現象を理解するために必要であり、そして物理的な本質的な意味を考えることを主眼において授業を進めていく。 球面波、球による平面波の回折、輻射、境界条件問題等についても例題、演習、図を豊富に導入し、授業の中で説明する。身近に存在する電磁波を理解し、それを積極的に利用し、我々の生活を便利にしてきた。それにもかかわらず、波動の伝搬を理解するには、偏微分方程式を解かなければならないし、特殊関数も扱わなければならないし、ベクトル解析をフルに活用しなければならないし、変数変換や座標変換のためにヤコビアン行列を利用しなければならない。努力なしに理解できないことは確かである。物理的な本質的な意味を理解することが重要である。その一助になるように講義をする。

達成目標

1.ベクトル解析を理解し、その応用ができること。
2.電磁波の波動現象を理解できること。

授業計画

1. 電界、磁界の現象に関する定理・法則を用いて電磁波の伝播を考える。

静電界
 1.1 電荷
1.2 電界
1.3 電位
2.導体と誘電体
2.1 導体と電界
2.2 誘電体
3.静磁界
 3.1クーロンの法則
3.2 磁束
4.電流
 4.1 電荷の移動
4.2 導体中の電荷の移動
 4.3 電気力線の移動
5.電磁誘導
 5.1ビオ・サバールの法則
 5.2アンペアの法則
5.3ファラデーの法則
6.電磁波
 6.1伝送線路
 6.2分布線路方程式
7.波動
7.1波動方程式
7.2ダランベール方程式
7.2 平面波
8.正弦波振動
8.1 ヘルムホルツ方程式
 8.2 入射波と反射波
 8.3 反射係数
9.インピーダンス
9.1定在波
9.2入力インピーダンス
9.3インピーダンス変換
9.4 群速度
10.電磁波
10.1 マクスウェルの方程式
10.2 構成方程式
10.3 ベクトル波動方程式
10.4 電磁ポテンシャル
11.正弦波電磁界
 11.1スカラヘルムホルツ
11.2 波数
12.電磁波の伝送線路方程式
12.1 非導電性媒質での伝搬
12.2 縦波
12.3 横波
12.4 等価伝送線路
12.5伝搬特性
13.偏波
13.1楕円偏波
13.2円偏波
13.3直線偏波
14.TE波と TM波
14.1s偏波
14.2 p偏波
15.定期試験
 授業内容についての試験

評価方法と基準

課題のレポート(20点)+ 授業内で行う演習問題(30点)+ 定期試験(50点)とし、総合点が60点以上を合格とする。

教科書・参考書

小柴正則:波動解析基礎(コロナ社、東京、2002)
川村雅恭:電気磁気学 (昭晃堂、東京、2002)

履修前の準備

ベクトル解析、電気磁気学1、電気磁気学2を理解しておく事。

学習・教育目標との対応

1.電波の波動現象を理解するためには、ベクトル解析を十分に理解することが必要である。マクスウェル方程式と構成方程式を用いて、時空間を表す波動方程式を求める。境界条件にしたがって場の状態を知る。このような繰り返しの中で、波動現象を把握し、基礎的知識と応用能力を習得する。

オフィスアワー

豊洲校舎12-Q32(柴山研究室)に在室のときはいつでも対応します。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Thu Sep 20 07:45:34 JST 2012