F0171600

ディジタル信号処理1

Digital Signal Processing 1

開講部

工学部

開講学科

通信工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授柴山秀雄この授業の2007年度のアンケートを参照

授業の概要

高速フーリエ変換のアルゴリズムが導入されて以来、ディジタル信号処理は目覚しい発展を続けている。その背後にはLSIやコンピュータの進歩や多くの研究者の優れた研究成果や社会のニーズに適応していた。マルチメディアへの期待にこたえられる技術であると共に、極めて広範囲な分野において必須な技術であるディジタル信号処理を分かりやすく解説する。そのために、例題、演習、図を豊富に導入し、身に付くように心がける。
サンプリングと量子化を行い、その時系列信号の表現法をシステムの構成に利用し、そのシステムを伝達関数やインパルス応答を用いて表現し、安定性の判別する手法を理解する。加えて、時間領域と周波数領域の関係を理解する数々の解析法を理解し、応用できることを達成目標とする。

達成目標

1.連続信号と離散信号の表現方法の習得
2.時間領域と周波数領域の関係を理解できること。
3.フーリエ変換、ラプラス変換、Z変換等の変換の意味を理解する。
4.時不変システムにおけるインパルス応答と伝達関数の関係を理解する。

授業計画

1.ディジタル信号処理とは
1.1 信号の分類
1.2 サンプリングと量子化
1.3 表現法
1.4 アナログ信号処理とディジタル信号処理の比較
2.ディジタル信号処理システム
2.1信号処理システムとは
2.2ディジタル処理方法
3.信号と性質
3.1正弦波信号
3.2複素正弦波信号
3.3単位ステップ関数
3.4単位インパルス関数
3.5インパルスの性質
4.線形時不変システム
4.1インパルス応答
4.2 線形性と時不変性
4.3畳み込み演算
4.4 畳み込み演算法
5.システムの実現
5.1ハードウェアに実現
5.2フォワード法
6.システムの安定性と因果性
6.1定型数差分法
6.2フィードバックがある系
6.3システムの安定性
7.システムの因果性
7.1因果性
7.2因果性の判別
8.z変換とシステムの伝達関数
8.1 z変換
8.2 定義
8.3 性質
9.伝達関数と周波数特性
伝達関数の極と零
10.振幅周波数特性と位相周波数特性
10.1 振幅周波数特性
10.2 位相周波数特性
10.3 周波数特性の表現法
11.非再帰型システムと再帰型システム
11.1非再帰型システム
11.2再帰型システム
11.3システムの縦続接続と並列接続
12.周波数解析
   周期信号のフーリエ解析
13.非周期信号の解析
非周期信号のフーリエ解析周波数解析
14.離散時間信号の解析
14.1サンプリング定理
14.2離散フーリエ変換
15.定期試験
 授業内容についての試験

評価方法と基準

レポート(20点)+授業内で行う演習(30点)+ 試験(50点)=総合点(100点)とし、60点以上を合格とする。

教科書・参考書

荻原将文著 “ディジタル信号処理”(森北出版、東京、2001)
貴家仁士著 “ディジタル信号処理”(昭晃堂、東京、2003)
島田昭治 他著 “ディジタル信号処理の基礎”(コロナ社、東京、2006)

履修前の準備

回路理論1、回路理論2、回路理論3、プログラム言語

学習・教育目標との対応

自然界にあるシステム現象を表す未知の伝達関数をどのように決定するかを検討することは重要である。未知伝達系を時不変システムを導入し、伝達関数の推定法の考え方を学ぶ。その過程の中で基礎的知識と応用能力を習得する。

オフィスアワー

授業終了後30分、豊洲校舎 柴山研究室(12−Q32)

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Thu Sep 20 07:45:43 JST 2012