G0911300

量子光学

Quantum Optics

開講部

工学部

開講学科

電子工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授長友隆男この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

光は、昔から人間にとって最もなじみの深い、生存に不可欠なものであった.1960年にルビーレーザが出現し、自然の光の時代から人間が制御できる第2の光の時代に入り、さらに多くの新しい発展が期待されている.レーザの優れた特徴を最も活かした応用は超精密計測であるが、近年の半導体レーザの発展に伴って、光メモリや光通信等、情報通信分野への応用が大幅に拡大した.従って,光・レーザに関する知識は、工学分野の学生にとって極めて重要なものとなっている.本講義では、光・レーザをいろいろな工学分野に応用するという視点に立って、基礎原理の厳密な考察や数学的難解さを避け、応用する際に必要となる基礎的内容について講述する.応用分野では、特に光通信と光情報処理への応用に重点を置いて講述する.理解できない部分や疑問に思う事項については積極的に質問し、量子エレクトロニクス分野を学ぶ有意義な機会としてほしい.講義には予習をして臨み、双方向の授業が出来ることを期待している.

達成目標

1.レーザー発振の原理を理解し、設計できる光源であることを理解する.

授業計画

1.レーザの概要
  レーザの歴史.レーザの発振波長領域.レーザ光の特徴.
  レーザの種類と応用分野の概要.
2.光学および光学の概要
  分光学.光学.
3.レーザの基礎概念
  光の放射・吸収.スペクトル線の広がり.反転分布と光増幅.
  コヒーレンスと特徴.励起方式.
4.レーザ共振器
  レーザ共振器の種類と理論.横モードと縦モード.共振器の損失とQ値.
5.レーザの発振理論
  発振条件.レーザ出力と最適出力結合.レーザ光の雑音と発振線の幅.
6.レーザの発振理論
  ホールバーニング効果とラムディップ.発振周波数特性.
7.各種レーザ装置と励起機構
  気体レーザ.光励起レーザ.
8.各種レーザ装置と励起機構
  半導体レーザ.キャリア閉じ込めと光閉じ込め.
9.半導体レーザー
  ナノ構造. 超格子構造. 量子ドット
10.非線形光学
  非線形媒質中でのマックスウェルの方程式.電界の包絡線に対する方程式.
11.非線形光学
  2次の非線形光学効果.3次の非線形光学効果.その他の非線形光学効果.
12.レーザ応用
  光通信とその関連分野.レーザ分光とレーザ化学.
13.レーザ応用
  ホログラフィーと光メモリ.レーザ加工と医療への応用.
14.フォトニック結晶
15.期末試験
 (教科書参照可、電卓使用可)

評価方法と基準

レポートと期末試験により評価する.期末試験のウエイトは全体の70%とする.

教科書・参考書

後藤俊夫、森正和共著「量子エレクトロニクス」(昭光堂)
(参考書)伊藤良一、中村道治共編「半導体レーザー・基礎と応用」(培風館)

履修前の準備

電磁気学、電子物性工学

オフィスアワー

講義終了後、研究室へどうぞ

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:46:08 JST 2012