G0700000

情報理論

Information Theory

開講部

工学部

開講学科

電子工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
准教授南正輝この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

携帯電話技術やインターネット技術などが一般社会へ急速に浸透したことを受けて、今日の技術者は情報通信技術と無縁の世界にはいられなくなりつつある。情報理論は情報通信技術の根幹を成す基礎理論の一つで、情報通信システムを定量的に取り扱うための基本的な枠組みを提供する。本講義では幅広い応用分野を持つ情報理論の基礎的な事柄を中心に、情報伝送に関するモデルとその取り扱いについて解説する。

達成目標

1.情報源符号化の物理的な意味を説明できるようになる.(授業計画1〜7に対応)
2.情報伝達と相互情報量の関係について説明できるようになる.(授業計画8〜9に対応)
3.通信路符号化の物理的な意味を説明できるようになる.(授業計画10〜12に対応)
4.誤り訂正符号の考え方を説明できるようになる.(授業計画13〜14に対応)

授業計画

1.導入
  ・情報理論とは何か
  ・情報理論の応用分野
2.情報源のモデル化
  ・情報源の数学モデル
  ・結合確率分布による表現
3.情報源の性質
  ・無記憶情報源と記憶のある情報源
  ・情報源の定常性・エルゴート性・マルコフ性
4.情報源と状態遷移図
  ・状態遷移図の書き方
  ・正規マルコフ情報源
  ・状態遷移行列と定常分布
5.情報源符号化
  ・平均符号長
  ・符号の評価基準
  ・符号の木
  ・クラフトの不等式
6.ハフマン符号
  ・平均符号長の限界
  ・ハフマン符号
  ・ハフマン符号の応用例
7.情報源符号化定理
  ・n次拡大情報源とブロック符号化
  ・情報源符号化定理とその証明
  ・情報源符号化定理およびエントロピーの物理的意味
  ・様々な情報源のエントロピー
8.情報量
  ・情報の持つ性質
  ・情報量の定義
  ・情報量の最大値と最小値
  ・冗長度
9.相互情報量
  ・情報の伝達
  ・相互情報量の定義
  ・相互情報量の物理的意味
  ・相互情報量とエントロピーの関係
10.通信路符号化
  ・通信路の確率統計的モデル
  ・無記憶通信路と通信路行列
  ・記憶のある通信路

11. ・2元対称通信路
  ・通信路行列
  ・通信容量
11.通信路符号化定理
  ・通信容量
12.通信路符号化定理
  ・通信路符号化に対する要請
  ・通信路符号化定理
13.誤り訂正符号(I)
  ・誤りの検出と訂正の必要性
  ・ハミング距離
14.誤り訂正符号(II)
  ・各種誤り訂正符号と応用例
15.定期試験

評価方法と基準

レポート課題40点,定期試験60点,計100点とし,60点以上で単位認定.レポート課題は期間中に2回出題,低域試験は期末試験1回のみ.なお,出席率が70%を下回る場合には単位認定しない.

教科書・参考書

教科書:今井秀樹 著,「情報理論」,昭晃堂,ISBN-4-7856-1139-1
配付資料:あり.毎回講義開始時に配布.

履修前の準備

確率統計に関する基礎知識があることが望ましい。

オフィスアワー

質問等は講義中・講義後に随時受け付ける.それ以外の時間帯では電子メールでコンタクト後に個別対応する.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:46:10 JST 2012