G0221700

半導体工学

Semiconductor Engineering

開講部

工学部

開講学科

電子工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
准教授山口正樹この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

 今日の社会では,ダイオードやトランジスタなどを数千万個の規模で集積化した,半導体集積回路によって多量の情報を処理しています.またこれらの情報は,おもに光通信システムによって伝達され,その中には半導体レーザやフォトダイオードなどの半導体光デバイスが組み込まれています.
 そこで本講義では,半導体電子デバイスと光デバイスに関連した基礎的な物理的現象から,デバイスの動作原理などについて説明していきます.また,半導体工学を概観するために,使用される材料や製作法についても触れる予定です.

達成目標

1.固体の帯理論,半導体の電気伝導,半導体接合の基礎について説明できる.(授業計画1〜7)
2.半導体の諸性質,半導体電子デバイスおよび光電変換デバイスの動作原理について説明できる.(授業計画9〜14)

授業計画

1.固体の帯理論(1)
 固体の導電率,エネルギー帯構造
2.固体の帯理論(2)
 許容帯中での電子の状態密度,許容帯中での電子の運動
3.半導体の電気伝導(1)
 半導体の電気伝導現象,真性半導体と外因性半導体
4.半導体の電気伝導(2)
 半導体中のキャリアの振る舞い
5.半導体接合(1)
 pn接合のエネルギーバンド,空乏層解析,整流特性
6.半導体接合(2)
 オーム性接触,ショットキー接触
7.半導体接合(3)
 金属−絶縁体−半導体接触
8.中間試験(項目1〜項目7,ウエイト;1〜2:30%,3〜4:30%,5〜7:40%)
 教科書・参考書・自筆ノート参照可,電卓使用可
9.半導体の諸性質
 ホール効果,磁気抵抗効果,熱電的な性質
10.ダイオードおよびトランジスタの実際
 製作方法,高周波動作特性,スイッチング特性
11.ユニポーラトランジスタ
 ユニポーラトランジスタの分類,接合型およびショットキー形電界効果トランジスタ
12.MIS形電界効果トランジスタと集積回路
 MISダイオードの定量的検討,MIS形電界効果とトランジスタの動作原理
13.サイリスタと関連デバイス
 サイリスタの構造と動作,サイリスタおよび関連デバイスの分類
14.光電変換デバイス
 光と物質の相互作用,光電変換デバイス,発光現象,発光ダイオード,半導体レーザダイオード
15.期末テスト(項目9〜項目14,ウエイト;9:20%,10〜14:80%)
 教科書・参考書・自筆ノート参照可,電卓使用可

評価方法と基準

到達目標1は中間試験,到達目標2は期末試験により評価する.
科目の合否は,講義時の小テスト,中間試験,期末試験の合計得点率で評価し,合計得点率が60%以上を合格とする.

教科書・参考書

【教科書】
大学講義シリーズ 半導体デバイス工学(コロナ社,石原宏 著)

【参考書】
岩波講座 物理の世界 半導体エレクトロニクス(岩波書店,石原宏 著)
半導体工学(昭晃堂,松波弘之 著)
新教科書シリーズ 半導体の電子物性工学(裳華房,太田英二,坂田亮 共著)

履修前の準備

電子物性工学,電気磁気学などを履修しておくことが望ましい.

オフィスアワー

講義および実験の時間以外

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:46:11 JST 2012