G0913900

生体電子工学

Bioelectronics Engineering

開講部

工学部

開講学科

電子工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授小林孝和この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

<授業の概要と目的>
近年目覚しい発展を遂げている医学生物学の分野は、医用電子工学(Medical Electronics)や生体工学(Biological Engineering)に支えられている。 講義は、生体の電気現象、生体微小信号の計測法、医用・バイオセンサー、生体情報の収集分析、画像診断装置などについてふれる。工学的解説を主として進めていくが、医学生理学的解説も取り入れていく予定である。学生諸君には本講義を通して医学生物学分野における電子工学計測技術の進歩について触れさせ、生体の構造と機能の複雑さや巧妙さを認識させて行きたい。

達成目標

1.興奮性細胞の電位発生の機序と生体膜の電気的性質がわかる。
授業計画(1-2)
2.心臓で発生する電気現象と心電図の成因が説明できる。
生体の構造・機能の複雑さ巧妙さが理解できる。
授業計画(3)
3.生体内で発生する物理化学現象の概念がわかる。
各種医用センサーの動作原理が理解できる。
差動アンプによる計測概念がわかる。授業計画(4-8)
4.最近の医用機器:X線CT、MRI、超音波、サーモグラフィー等
の動作原理が理解できる。授業計画(9-13)
5.医用機器の安全性の概念を理解でき、配慮できるようになる。
授業計画(14)

授業計画

1.生体電子工学とは
 ・生体電子工学とは何か。生物学・医学と電子工学の接点
2.生体電気、生体膜の電気現象
 ・生物電気、生体膜の機能、イオンチャンネル、電気的特性
3.心臓の電気現象、心電図
 ・心臓の興奮伝導系、細胞内電位、心電図
 ・レポート課題
4.生体微小信号の計測、電極の性質
 ・生体内で発生する微小信号の計測法、電極の特性
5.差動増幅器、雑音の種類
 ・差動増幅器の基本的性質、雑音発生要因
6.物理化学量、医用センサー
 ・生体に関連した物理化学量の取り扱い。各種医用センサーとその動作原理
7.生体への電気刺激
 ・生体への電気刺激の方法、問題点について。
 ・中間テスト
8.血流の測定法
 ・色素希釈法、クリアランス法、電磁血流計、超音波ドップラー血流計
9.コンピュータ断層撮影法(CT)
 ・コンピュータ断層造影法とその動作原理
10.X線画像診断装置、RI画像診断装置
 ・X線画像診断装置(X線-CT) の原理、RI画像診断装置(RI-CT)の原理
 ・レポート提出
11.核磁気共鳴画像診断装置(MRI)
 ・核磁気共鳴画像診断装置(MRI)とは何か。その動作原理について
12.超音波診断装置
 ・Aモード法、Bモード法、Mモード法
 ・レポート課題
13.医用サーモグラフィー
 ・赤外線サーモグラフィーの動作原理
14.医用機器の安全性
 ・医用機器の安全管理、電流に対する生体反応、ミクロショック、マクロショック
15.期末試験

評価方法と基準

レポート課題30%(2回実施)、中間試験30%、期末試験40%を100点とし、総合点60点以上を
合格とする。

教科書・参考書

プリント配布。参考書「生体情報計測」星宮望著、森北出版。

履修前の準備

物理、化学、生物学等について日頃関心を持ち勉強すること。

学習・教育目標との対応

生体における物理化学現象の概念を把握し、
医用機器の動作原理を理解する。

オフィスアワー

講義直後の昼休み時間、14:30?15:30

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:47:51 JST 2013