G0295100

電波工学

Radio wave Engineering

開講部

工学部

開講学科

電子工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
講師高橋英郎この授業の2008年度のアンケートを参照

授業の概要

講義の内容を大別すると、アンテナおよび電波伝搬である。アンテナは送信機から供給された電気エネルギを電波エネルギに変換する装置である。実用するアンテナの考慮すべき電気的特性はアンテナの入力端子から見た入力インピーダンスおよびその周波数特性、アンテナから放射される電波の放射指向性などである。アンテナの種類は無線装置により各種あるがその中から特徴のあるものを取り上げ説明する。電波伝搬は送受信間において、電波が通過する大気の特性、ビルが林立する空間内の伝搬など複雑である。従って、無線通信を確実かつ安定に行うためにはアンテナおよび電波伝搬の特性を知る必要がある。

達成目標

1.線状アンテナの放射特性のもつ物理的な意味が説明出来るようになる。
(授業計画1〜10に対応)
2.電波伝搬の様式が説明出来るようになる。
(授業計画11〜14に対応)

授業計画

1.電波工学の概要と基礎電磁方程式
   ・電磁波放射と伝搬の概要、マクスウェルの方程式
2.平面電磁波の伝搬と伝搬定数
   ・波動方程式の解、伝搬定数、偏波の定義、平面波の反射と屈折
3.電流源、磁流源による電磁界
   ・放射と放射界、電気ダイポールからの放射
4.電気ダイポール、開口面からの放射
   ・電気ダイポールからの遠方放射界、開口面からの放射
5.アンテナの基本特性
   ・指向性、入力インピーダンス、利得、実効長、アンテナ温度とG/T
6.基本的なアンテナ素子
   ・直線状アンテナ、八木アンテナ、非直線状アンテナ、板状アンテナ
7.アンテナアレイ
    ・均一等間隔アレイ、アレイアンテナの利得、指向性合成
8.開口面アンテナ
   ・リフレクタアンテナ、レンズアンテナ、アレイアンテナ
9.給電線と整合装置その1
   ・給電線の種類と定数、反射係数と定在波比、スミス図表
10.給電線と整合装置その2
   ・導波管の種類、導波管内の電磁界、電磁界姿態、管内波長、遮断波長
11.電波伝搬その1、地上波の伝搬
   ・地上波伝搬様式、大地上の伝搬、山岳回折とフレネルゾーン
12.電波伝搬その2、大気中の伝搬
   ・大気中伝搬の減衰・屈折、修正屈折率、地球等価半径、ダクト伝搬
13.電波伝搬その3、電離層伝搬および陸上移動伝搬
   ・電離層の形成、電離層の伝搬特性、陸上移動伝搬のフェージング
14.無線通信と電磁波環境
   ・周波数の有効利用、無線回線の設計、電波干渉、電磁波の安全基準
15.期末試験

評価方法と基準

達成目標1はレポート50点(授業の中間時)、達成目標1、2はテスト50点(期末試験)で評価し、レポート50点とテスト50点の総合得点の内60点以上を合格とする。

教科書・参考書

教科書・安達三郎「電磁波工学」コロナ社
参考書・本郷廣平「電波工学の基礎」実教出版 他

履修前の準備

電磁気学、回路理論、電子回路、ベクトル解析、微積分等の講義を受けることを望む。

オフィスアワー

月曜    午後1:00〜4:00(前期)
月曜、金曜 午後1:00〜4:00(後期)
電気・電子事務室にて

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:46:18 JST 2012