G0650700

無線機器

Radio Communication Devices

開講部

工学部

開講学科

電子工学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
准教授杉山克己この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

無線通信を行うために必用な変復調理論を学び,それが通信・放送・レーダー等の無線機器にどのように応用されているのかを理解する.送信機や受信機がどういった仕組みで動作しているのか,加えて保守・調整を行う際に必用な測定器や測定方法に関する基本知識を養う講義である.
本科目は,第一級陸上無線技術士国家試験の「無線工学の基礎」試験免除,並びに第一級陸上特殊無線技士と第三級海上特殊無線技士免許取得のための必須科目である.
学習量が多いため,特に重要な項目を抜粋して授業を進めるが,進度は相当速くなることをご了承いただきたい.

達成目標

1.AM・FM・PMの各アナログ変復調について,原理と特徴を説明することができる.
2.PSK・QAMの各ディジタル変復調について,原理と特徴を説明することができる.
3.送信機,受信機の基本的な構成とその動作を理解することができる..
4.多重通信,衛星通信,放送,レーダー,航行援助システムの基本的な原理と動作を理解することができる.
5.テレビジョンについて学び,地上デジタル放送の仕組みが理解できる.

授業計画

1.ガイダンス
 ・無線従事者について
 ・講義の進め方,無線機器の概要
第1章 無線通信の概要
 ・無線通信の形態
 ・電波の周波数帯
 ・電波の型式
2.第2章 増幅と変調理論 (レポート1)
 ・増幅
 ・変調理論
3.第3章 送信機
 ・構成・方式
 ・発振器
 ・緩衝増幅器(バッファアンプ)
 ・周波数逓倍器
 ・低周波増幅器と変調器
 ・励振増幅器と電力増幅器
 ・送信機の特性と条件
4.第4章 AM送信機
 ・DSB送信機
 ・A1A・A2A電信送信機
 ・SSB
 ・DSB送信機
5.第5章 FM送信機   (レポート2)
 ・直接FM方式の送信機
 ・間接FM方式の送信機
 ・FS送信機
6.第6章 受信機
 ・スーパーヘテロダイン受信機
 ・受信機の特性
第7章 AM受信機
 ・DSB受信機
 ・SSB受信機
7.第8章 FM受信機   (レポート3)
 ・FM受信機の構成
 ・振幅制限器
 ・FM波の復調
 ・スケルチ回路
 ・FM受信機のスレッショルドレベルとS/N改善率
8.第9章 多重通信
 ・FDM方式とTDM方式
 ・デジタル変調方式
 ・中継方式
9.第10章 衛星通信
 ・衛星通信の特徴
 ・通信衛星
 ・衛星通信回線のネットワーク構成
 ・多元接続
 ・多元接続の比較
 ・衛星中継器
10.第11章 放送用送受信機
 ・ステレオ伝送方式
 ・AMステレオ送受信機
 ・FMステレオ放送
 ・FM多重放送
 ・地上系アナログ標準テレビジョン放送
 ・カラーテレビの方式
 ・標準テレビの放送方式
 ・アナログテレビ受像機
 ・地上デジタルテレビジョン放送
 ・衛星放送
11.第12章 航行支援システム
 ・測位システム
 ・レーダ
 ・航空支援システム
 ・GMDSS測位システム
12.第13章 電源回路   (レポート4)
 ・整流回路
 ・平滑回路
 ・直流安定化電源
 ・電力変換装置
 ・電池
 ・無停電電源
 ・直流電源による給電
13.第14章 測定用機器
 ・測定器具類
 ・測定信号源
 ・周波数カウンタ
 ・オシロスコープ
 ・スペクトルアナライザ
 ・FFTアナライザ
 ・ネットワークアナライザ
14.第15章 測定
 ・基本測定
 ・送信機の測定
 ・受信機の測定
 ・データ伝送品質の測定
15.無線従事者国家試験受験についての説明と期末試験

評価方法と基準

小テストあるいはレポート40%(10点×4回)期末試験60%の配分で評価し,総合点60点以上を合格とする.

教科書・参考書

(教科書)一之瀬 優,「1陸技 無線工学A 無線機器完全マスター」,電気通信振興会
(参考書)堤坂秀樹・大庭英雄,「テキストブック無線通信機器」,日本理工出版会
     高野光祥・中川永伸,「無線機器測定法の実際」,電気通信振興会

履修前の準備

「電気回路」と「電子回路」の知識があること.

オフィスアワー

授業終了後,引き続き教室にて.
授業時間以外は,豊洲校舎の研究室(10L32) (TEL:03−5859−8322)へ.
疑問点を記したノートを持参して質問すること.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:47:57 JST 2013