G0837000

電子工学基礎実習

Basic Practice in Electronic Engineering

開講部

工学部

開講学科

電子工学科

開講学年

2年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

実験
教授小池義和この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

講義で学ぶ理論的内容を基礎にして,電子回路等を実装しようとする場合には,多くの実践的な知識が必要となる。例えばトランジスタや抵抗、コンデンサには、多くの種類があり、それぞれの用途に応じて使い分けなければならない。電子回路あるいはソフトウエアを作りながら、製作を通して学ぶことは、教科書で書かれていることに対し、よりイメージが湧き、理解が深まるものと考えられる。また早い時期から電子部品に馴れ親しむことは電子工学技術者を目指す学生にとっては大切なことである。本実習では、トランジスタを用いたアナログ回路,ディジタルICを用いたディジタル回路を各自が製作し,電子回路を学ぶための基礎的な知識を習得することを目標としている。さらに,回路解析のためのプログラムを作成し,基礎的なシミュレーション技術の習得を目指す。

達成目標

1.一般的な電子回路製作に必要な工具が使用できるようになる。
2.基本的な増幅回路の設計ができるようなる。
3.論理素子を用いた基本的な回路の設計ができるようなる。
4.基本的な電子計測器を使用して,回路の動作確認ができるようになる。
5.簡単な電子回路のシミュレーションのためのプログラムができるようになる。

授業計画

1.基礎実習全般のガイダンス
 ・ニッパー、ラジオペンチ、ハンダゴテの使い方
 ・回路図と実体配線図 ・ハンダの付け方 ・カラーコードの読み方
 ・コンデンサの値の読み方
2.アナログ電子回路製作実習(第1週)
 ・小信号用トランジスタによるエミッタ接地増幅回路の設計
 ・トランジスタ素子の取り扱い(データシート,バイアス回路)
 ・回路シミュレータを用いた静特性の確認,回路設計
3.アナログ電子回路製作実習(第2週)
 ・小信号用トランジスタによるエミッタ接地増幅回路の製作1
 ・ベース電流をパラメータとしVce-Ic静特性の測定
 ・実体配線図の作成,回路の製作
4.アナログ電子回路製作実習(第3週)
 ・小信号用トランジスタによるエミッタ接地増幅回路の製作2
 ・入出力特性、周波数特性の測定
 ・オーディオ入力による視聴
5.アナログ電子回路製作実習(第4週)
 ・小信号用トランジスタによるエミッタ接地増幅回路の製作3
 ・バイアス抵抗の違いによる入出力特性の変化
6.アナログ電子回路製作実習(第5週)
 ・製作した回路の拡張
 ・回路シミュレータを用いた多段増幅回路の設計,動作確認。
7.ディジタル回路製作実習(第1週)
 ・論理回路と簡単化の説明,ディジタルICの種類と機能
 ・論理素子(NOT,AND,OR)の動作特性測定
8.ディジタル回路製作実習(第2週)
 ・加算回路の製作
9.ディジタル回路製作実習(第3週)
 ・クロック発生器の製作
10.ディジタル回路製作実習(第4週)
 ・計数(カウンタ)回路及び7セグメントLEDによる表示回路の製作
11.シミュレーションのためのプログラム実習(第1週)
 ・シミュレーションのための基礎技術の実習(数値微分,数値積分)
12.シミュレーションのためのプログラム実習(第2週)
 ・差分法を用いた過渡解析用シミュレーションプログラムの作成
13.シミュレーションのためのプログラム実習(第3週)
 シミュレーションプログラムの動作確認,結果表示
14.製作物,レポートの提出及び担当教員とのディスカッション(1週目)
15.製作物,レポートの提出及び担当教員とのディスカッション(2週目)

評価方法と基準

実習中の態度及び最後に提出される制作物で評価する。
 ・受講態度(減点法10%) ・取り組み方(減点法10%) ・製作提出物(80%)

教科書・参考書

電子基礎実習テキスト
アナログ電子回路に関する専門書、C‐言語プログラミング各書

履修前の準備

製作実習に入る前に,テキストをよく読んでおくこと。
電子工学雑誌、電子工学入門書を読む。

オフィスアワー

実習中及び実習終了後

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Nov 24 14:34:11 JST 2011