H0550700

地圈の科学

Introduction to Geotechnical Engineering

開講部

工学部

開講学科

土木工学科

開講学年

1年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授岡本敏郎この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

(授業の概要と目的)
 我々の生活空間は「空圈」「水圈」「地圈」から成るが、特に「地圈」は生活活動を支える大地(地盤)を含む建設工学において極めて重要な領域である。
 「地圈の科学」は、この人類の生活を支える地圏を対象とする科目であり、地球の構成・プレート論・地震・地形・地層構成などについて学習し、地圏を対象とする学問の基礎を習得するとともに、今後履修する建設工学諸科目の基礎を学ぶ。

(到達目標)
 地球環境、防災問題などへの基礎知識を習得し、さらに地質構造・地層構成などの建設工学のベースとなる事項を習得する。

達成目標

1.地球の成立ちを理解し、地球の内部構造と活動による地殻変動の基本的な歴史を説明できる。
2.地震発生のメカニズムとそれによる津波の発生を理解し、地震波動の基礎的計算ができる。
3.地球環境の変化の歴史と地質特性への反映を理解し、生成に基づく地殻特性の概略を説明できる。
4.地殻としての岩盤と堆積土の成立ちを理解し、基本的力学特性を説明できる。

授業計画

1.地球の誕生
  ・太陽系、地球の誕生
  ・生命の誕生
2.地球の内部構造
  ・地球の内部構造
  ・地球の構成物質
3.プレート論(1)
  ・力(圧縮・引張・せん断)
  ・地形(断層・褶曲)
  ・プレート
4.プレート論(2)
  ・プレートテクトニクス理論ができるまでの歴史
  ・マントル対流・海洋底拡大説・大陸移動説
5.プレート論(2)
  ・プレートテクトニクス理論の証拠
  ・プレート地形
6.地震(1)
  ・地震発生のメカニズム(プレートと地震)
  ・地震の分布(世界、日本)
7.地震(2)
  ・地震動(規模、伝わり方、地盤動)
  ・S波・P波
8.中間テスト
9.地球環境の変化と地質時代
  ・地球誕生から現世までの地球環境の変化
   (地球環境と生物)
  ・地質時代の区分
10.地質構造と岩石の種類
  ・日本列島の地質構造
  ・岩石の種類(火成岩、堆積岩、変成岩)と判別
11.日本列島の成り立ち
  ・中央構造線・ウオッサ・マグナ
  ・日本海の生成・グリーンタフ造山運動
12.地形と地層構成(2)
  ・河川と地形・地層構成
  ・代表的な地形と地層構成
   (沖積平野、扇状地、河岸段丘、おぼれ谷)
13.地盤の工学的性質(1)
  ・岩盤の工学的性質
  ・PS検層
14.地盤の工学的性質(2)
  ・種々の土層の工学的性質
15.期末テスト

評価方法と基準

中間テストおよび期末テストを主体とし、授業中の課題も評価に加味する。

教科書・参考書

・参考書
 (1)ピプキンとトレント著「環境と地質」シリーズ5冊、古今書院
 (2)日本材料学会編、岩の力学、 丸善(株)
・その他の参考図書リストを1回目の授業で説明する。

履修前の準備

1年生前期の科目なので特になし。

学習・教育目標との対応

専門としての土木工学の基礎知識だけではなく、生活の場として一般基礎知識を広く知る一環に位置づけられる。

オフィスアワー

前期火曜2時限の授業の後、昼休みがあるのでこの時間に質問を受ける。
前期は、火曜午後と水曜午後が芝浦で授業があり、それ以外の時間も芝浦の研究室に在席しており、主にメールにていつでも質問などを受ける。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合20%)

最終更新 : Thu Sep 20 07:46:30 JST 2012