H0741200

地圈防災工学

Disaster Prevention in Geotechnical Engineering

開講部

工学部

開講学科

土木工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授岡本敏郎この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

 地盤工学分野(地圏)における災害は極めて多岐にわたるが、その主要なものは「斜面災害」「地盤沈下災害」「火山災害」「地震災害」などである。地圏防災工学では、これらの自然災害のうち「斜面災害」「地盤沈下災害」「地震災害」について、それらの実態と災害の予知法・予防法を中心に学習する.「斜面災害・地盤沈下災害」に関しては、その実態と原因及び防止策などについて、具体例のケーススタディを含め学習する。「地震災害」のうち特に土質動力学に関り、一般に知られている液状化現象に関して、そのメカニズムと予測ならびに対策を取り上げる。「地震災害」に関しては、防災というソフト面について学習する.1995年の兵庫県南部地震では,多くの構造物が壊れ,多くの犠牲者が発生した.犠牲者を減らすにはハード面(耐震化など)の対策が第一に重要であるが,ソフト面も重要である.ハード面については,3年後期の「地震防災工学」で学習することとし,本講義ではソフト面の対策について考え,学ぶことにする.

達成目標

1.上述の「授業の概要と目的」に記した内容は、我々の安全な生活のために極めて重要な事項である。それらを正しく理解し、対処法を認識し、実行できる能力を養うことを目標とする。

授業計画

1.防災を勉強する理由
2.地域防災について
3.阪神大震災の振り返る(ビデオ)
4.危機管理について
5.防災と情報
6.トピック
7.地震防災論のまとめ
8.砂地盤の液状化(1)
  ・飽和砂の液状化
  ・液状化に影響する要因
9.砂地盤の液状化(2)
  ・液状化の予測と対策
  ・問題演習
10.地盤沈下(1)
  ・広域地盤沈下災害の実態と原因
11.地盤沈下(2)
  ・ケーススタディ1 東京
  ・ケーススタディ2 大阪
  ・ケーススタディ3 バンコック
12.斜面の安定(1)
  ・斜面の簡易安定解析
  ・無限長斜面の安定解析
13.斜面の安定(2)
  ・鉛直切取り面の安全性
  ・斜面の円弧すべり解析(具体例の演習を含む)
14.斜面災害の実際と予知
  ・斜面災害の実態・降雨の影響
  ・予知手法、地滑りの予知例、ケーススタディ
15.期末テスト
 ※なお、1〜7は紺野が、8〜14は岡本が担当する。

評価方法と基準

期末テストを中心とし、課題に対するレポートを評価に加味する。

教科書・参考書

参考書をガイダンス時に説明する。また「斜面災害」と「液状化」に関しては足立格一郎著「土質力学」(共立出版)を使用する。

履修前の準備

地圏の科学、土質力学1,2,地盤工学を履修していることが望ましい。

オフィスアワー

豊洲校舎にほとんど在席しているので、質問は授業後および研究室にて受ける。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

最終更新 : Thu Sep 20 07:46:52 JST 2012