H0771900

水工学

Hydro Engineering

開講部

工学部

開講学科

土木工学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授菅和利この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

[授業の概要と目的]
河川構造物の設計、水資源開発計画の際の基礎資料となる管路の流れ、管網計算、河床変動、地下水の流れを取り扱う。「水理学1」で学んだ流れの性質、流れの取り扱いを具体的な問題に適用して計算できる能力を習得することを目的とする。従って、演習問題を多用する。パソコンを使って計算できることが望ましいので、演習では積極的に課題に取り組む姿勢が必要である。
また、生態系と河川水理学とを結ぶために「魚の棲息する川づくり」について、この講義の最後に紹介する。
[到達目標]
管水路の計算、管路網の計算、砂の移動と掃流砂量の計算、河床変動と水面形の計算、地下水の流れと井戸水位の計算、地下水利用などの具体的な問題の計算ができる能力を育成する。

達成目標

1.管水路の基礎理論と圧力損失について理解する
(授業計画の1〜3に対応)
2.管網の計算手法を理解する
(授業計画の4〜5に対応)
3.砂の移動と河床変動計算をする
(授業計画の6〜9に対応)
4.地下水の流動の基礎と簡単な計算手法を習得する
(授業計画の10〜12に対応)
5.環境と水資源に関する最近の話題
(授業計画の13〜14に対応)

授業計画

1.管水路の流れ (1)
(管路の流れとは?、圧力損失と損失水頭、摩擦速度と抵抗係数 、Manningの粗度係数と抵抗係数)
2.管水路の流れ(2)
(管路内での流速分布、Reynolds応力と対数分布則、Hagen-Poiseuille流れ、平均流速公式)
3.管水路の流れ(3)
(形状抵抗、エネルギー線とサイフォン)
                          課題1 管路計算
4.管網の計算(1)
(分流・合流管水路 、簡単な管路網の計算(ハーディクロス法)
5.管網の計算(2)
(複雑な管路網の計算、パソコンでの計算)
                          課題2 管路網の計算
6.砂の移動(1)
(河床に働くせん断応力と掃流力、摩擦速度,限界掃流力、無次元掃流力)
7.砂の移動(2)
(砂の移動形態、掃流砂と浮遊砂、乱れと沈降速度)
8.砂の移動(3)
(移動しない流量、移動しない粒径、限界流速と粒径の関係)
                        課題3 砂の移動に関する総合演習
9.河床変動の計算
(掃流砂量の計算 、河床変動の計算 、水面形計算とリンクした計算)
10.地下水の流れ(1)
(N-S方程式とダルシー則、細管の流れ(Hagen-Poiseuille流れ)と透水係数)
11.地下水の流れ(2)
(自由地下水面の計算、提体の浸透 、自由帯水層の井戸からの揚水)
                        課題4 井戸からの揚水試験
12.地下水の流れ(3)
(被圧帯水層の井戸からの揚水、ポテンシャル流れの応用)
13.地下水と地下資源
地下水低下の諸問題、水質問題
14.多自然型川づくり
(河川工事と河川環境の変化、多自然型川づくり)
15.定期試験
 総合的な問題での試験を行う。ノートの参照、電卓を使用すること。

評価方法と基準

達成目標1は課題1で、達成目標2は課題2で、達成目標3は課題3で、達成目標4は課題4で評価する。授業時間中の演習、課題提出を重視し、期末試験は総合力の達成程度を評価する。
(課題提出4回をそれぞれ50点x4回=200点、期末試験50点とする。得点250点の60%以上を合格とする)
なお、再履修者においても、授業に出席を原則とし、試験のみでは評価しない。

教科書・参考書

菅 和利著「水理学演習ノート」(日本理工出版会)
大西外明著 「水理学1,2」(森北出版)

履修前の準備

パソコンで数値計算ができるように情報処理関係の勉強をしておくこと。

学習・教育目標との対応

管路網、河床変動、地下水流れなど実際に利用する際に必要な知識と計算手法を理解するので、演習を多用する。必ず各人に計算をさせる。

オフィスアワー

研究室に在室しているときには自由に来てほしい

環境との関連

環境教育科目 (環境教育割合30%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:48:29 JST 2013