J0720200

日本建築史

History of Japanese Architecture

開講部

工学部

開講学科

建築学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授藤澤彰この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

 将来、なんらかの形で建築にかかわって生きて行く者にとって、自国の建築の歴史に通じておくことは重要なことである。工学の諸学問領域において、建築学が古くから歴史を重視してきた意味を十分認識する必要がある。
 本講義では、古代より近代にいたる日本の建築空間の史的展開過程を現存遺構中心に概説する。各時代の代表的な建築、特徴的な建築について、その空間構成・形式・技法・機能などを講述し、古建築の見どころ、おもしろさを伝えたい。また、建築を「もの」としてのみとらえることを越えて、人間の文化的行為をささえる「場」として建築をとらえ、建築空間と人間のいとなみとの相互関係を考察する。

達成目標

1.日本の伝統的建築空間について理解を深める。

授業計画

1.神社建築
  ・自然神道と社殿神道
  ・いろいろな本殿形式
2.飛鳥時代の寺院建築
  ・仏教の伝来と新しい建築文化の導入
  ・七堂伽藍
  ・法隆寺の建築
3.奈良時代の建築
  ・南都七大寺の建築
  ・平城京の建築
4.平安時代の寺院建築(1)
  ・密教の建築文化
  ・山岳信仰と建築
5.平安時代の寺院建築(2)
  ・末法思想と極楽の造形
  ・浄土教建築
6.大仏様の建築
  ・東大寺再建と俊乗房重源
  ・大仏様の特色
  ・浄土寺の境内と浄土堂の建築空間
7.禅宗様の建築
  ・禅宗の伝来と禅宗様建築
  ・東福寺の創建
  ・五山林下の建築
  ・方丈と塔頭客殿
  ・永保寺の建築と境内(境致と十境)
8.中世和様の建築
  ・興福寺の再建
  ・和様本堂の建築
9.中世建築の技術革新
  ・屋根構造の発達
  ・礼堂の発達、大空間の成立
  ・平面構成の展開
  ・技術革新と建築空間の変容
10.折衷様の建築
  ・折衷様の成立経過
  ・折衷様の特色と地域性
11.安土桃山時代の建築
  ・桃山建築の特色
  ・寺社建築の復興と復古
  ・寺院建築
  ・神社、霊廟建築
  ・城郭建築
12.江戸時代の建築
  ・幕藩体制と建築
  ・東照宮の建築
  ・黄檗宗の建築
  ・建築の大衆化(遺構の増加と装飾化)
13.近代の建築
  ・西洋建築との接触
  ・お雇い外国人による建築
  ・擬洋風建築
  ・体系的学習の開始と近代建築
14.近代化遺産
  ・近代化遺産とは
  ・近代化遺産の技術、意匠、系譜
  ・近代化遺産の保存と活用
15.期末試験

評価方法と基準

課題と期末試験を総合的に評価する。課題(歴史的建造物の見学レポート、およびスケッチ)。

教科書・参考書

『日本建築史図集』(日本建築学会編、彰国社)

履修前の準備

歴史・民俗・文学など文
化一般についての読書

オフィスアワー

大宮校舎では授業終了後、講師室にて。芝浦校舎では研究室在室中、時間のあるとき。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:47:15 JST 2012