J0700400

マトリックス解析法

Matrix Methods of Structural Analysis

開講部

工学部

開講学科

建築学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授上村智彦この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

計算機の普及によってマトリックス法による構造解析が実務で普通に用いられ、現在、古典的な構造力学の学習目的は力学的感覚の養成であって、実務的な計算能力の育成ではない。マトリックス法による構造解析では、力学的数理を理解するとともに現実にあるような、ある程度複雑な構造物でも取り扱える能力を修得することである。従って、講義では理論の説明を行い、並行して、講義時間外に、計算機を実際に使っての問題を解く演習を行う。このことにより、種々の骨組の力学特性の把握が出来、構造計画の基本事項が修得できる。
 尚、マトリックス法による構造解析の理論内容の骨格は、講義科目・構造解析で説明したものである。従って、本講を理解するためには、構造解析を履修していることが必要である。

達成目標

1.計算機を使用する場合の構造解析手法について理解する。
2.種々な骨組を解き、構造設計における構造形態の選択自由度を広める。

授業計画

1.構造解析プログラムを用いての骨組解析のための入出力方法の説明
2.マトリックス法の導入(1)
  ・構造解析の歴史
  ・マトリックス法の特徴
  ・構造解析の進め方
3.マトリックス法の導入(2)
  ・部材の荷重と変形の関係(構成方程式)
  ・力の釣合い条件、変形の適合条件
4.変位法による解析(1)
  ・トラス構造の解析概要
5.変位法による解析(2)
  ・ラーメン構造の解析概要
6.変位法による解析(3)
  ・外力と変形関係の作成
   (剛性マトリックスの直接作成)
7.部材の荷重と変形関係の誘導(1)
  ・釣合いマトリックスと剛体変位
  ・構成方程式の誘導法
8.部材の荷重と変形関係の誘導(2)
  ・材端に剛域とピンを持つ部材の構成方程式の誘導
9.部材の荷重と変形関係の誘導(3)
  ・中間荷重の取扱い方
10.骨組の外力と変形関係の誘導(1)
  ・接続マトリックスを用いる場合
11.骨組の外力と変形関係の誘導(2)
  ・三対角化法
12.応力法による解析(1)
  ・トラスの解析法
13.応力法による解析(2)
  ・ラーメンの解析法
14.プログラム作成法
  ・変位法によるラーメン解析プログラムの説明
  ・期末レポート課題の出題
15.期末レポート課題の解答

評価方法と基準

隔週出題する計算機を使用しての構造骨組解析結果の考察レポートと出題された期末レポート課題で評価を行う。
(課題レポート:10点満点)×5回+(期末レポート課題:50点満点)=100点満点として、総合得点率が60%以上を合格とする。

教科書・参考書

マトリックス法による構造解析(青山博之、上村智彦共著 培風館)

履修前の準備

「構造解析」「構造解析演習」を履修しておくこと

学習・教育目標との対応

人間が、健全な生活を営むためには、自然からの外的要因に対し、建物の安全性の確保が重要であることの理解。

オフィスアワー

講義修了後、研究室にて。
月・木曜日 15:00〜18:00 研究室にて(豊洲校舎 03-5859-8413)

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Tue Mar 27 08:13:52 JST 2012