J0460500

建築の性能と構法

Architectural Performance and Building Construction Methods

開講部

工学部

開講学科

建築学科

開講学年

2年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授南一誠この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

 建築物の構成やしくみを、総合的視点から広い知識で理解するため、建物に要求される条件と,それを満足する構法の関係を整理し,現在の多様な構法と実用的な設計方法を体系的に講義する。建築構法とは、建築構成方法のことで、要求される条件を満足させるための躯体(構造体)、下地、仕上げの材料・寸法、組合せ方の学問である。建築構法の原理的考え方を述べ、「要求性能と構法」の観点に沿って各種の構法について具体的に解説する。
 建築学の様々な分野の勉学、建築設計など実務に必要となる、各種構法の構成原理、構成方法について、基本的な知識と設計手法を体得することを学修の目的としている。

達成目標

1.建築空間を実現する要求条件に関する理解
2.作用因子を制御するビルディング・エレメントに対する理解
3.部位毎に性能を把える基礎的な力の涵養
4.性能表示の意味の理解
5.各部詳細の意味と基本的構法の理解

授業計画

1.<構法計画学基礎理論>
建築構法計画とは
 構法という用語について/建築の部位別性能
2.要求性能と構法 
 要求条件(人体,安全性,環境,耐用,コストなど)と構法計画
 建築性能と建築性能論/建築性能論の系譜/性能論の体系/性能の評価と表示
 納まりの基本的考え方
3.構法における性能の実現(住宅性能の表示)
 構造の安定、火災時の安全、劣化の軽減、維持管理への配慮
4.構法における性能の実現(住宅性能の表示)
 温熱環境、空気環境、光・視環境、音環境、高齢者等への配慮、防犯
5.積雪寒冷地の建築計画手法
 風雪と構法計画
6.<各部構法計画>
勾配屋根 
 屋根の構法の種類・形状・勾配、シングル葺きの原理・瓦葺き、金属板葺き・樋
 地域の環境特性と構法の選択
7.陸屋根
 アスファルト防水、シート防水、塗膜防水の構法、エキスパンションジョイント、
 防水の劣化と改修、建物内部の防水処理
8.階段と手摺 
 階段の構成方法、建築空間と手摺、手摺のディテール
9.外壁
 壁構法の種類と機能・性能、外断熱構法・内断熱構法、接合・目地
10.カーテンウォール
 CWの性能と設計の基本、
 金属製CWとPCCW、CWの技術開発の変遷
11.カーテンウォール
 カーテンウォールのオープンジョイント
 外壁の意匠とCWの仕上げ(DPG工法、タイル張り構法・石張り構法)
12.外周開口部
 開口部の開閉方式、開口部の雨仕舞
 スチールサッシ・アルミ サッシ・SSWの性能規定と部分詳細
 金属性建具金物の種類と機能、防犯性能
 金属製ドア・シャッター・自動ドアの機能特性
13.戸建住宅の構法、集合住宅の内装システム
 伝統的構法、在来軸組構法、枠組壁構法、工業化構法
 間仕切壁、床、天井の構法
 在来構法とスケルトン・インフィル構法
14.オフィスビルの内装システム 
 間仕切壁、床、天井の構法、可動間仕切
 インテリジェントビルの内装システム、システム天井、FA床
 オフィスのリニューアル手法
15.期末試験

評価方法と基準

レポートによる評価と講義中に行う小テスト、期末試験による評価の総合評価。
レポートの課題内容および評価基準の詳細は、講義中に説明します。

教科書・参考書

教科書
「建築構法(第5版)」内田祥哉他、市ヶ谷出版社、2007年、ISBN 978-4-87071-001-6
参考書
「新版 建築構法計画資料」大野隆司、市ヶ谷出版社、2007年、ISBN 978-4-87071-280-5
「住まいの構造・構法」 深尾精一、日本放送出版会、2004年

履修前の準備

講義前にシェアフォルダー(配布用)を確認すること。

オフィスアワー

講義終了後、講師室にて対応します。
他に研究室在室時は、随時対応します。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合20%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:49:02 JST 2013