J0470400

仕上げ材料と構法

Building Materials for Finishing Technology

開講部

工学部

開講学科

建築学科

開講学年

2年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
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授業の概要

本講義では、前期の構造材料と工法に引き続き、建築仕上げ用材料について部位別(床、壁、天井、屋根、開口部)に分類し、各部位に用いられる主要な建材について、原料、製造過程、物理的性質、製品の規格・寸法、施工上の留意事項について、材料設計と構法・工法の両面から説明する。また、日本建築学会ビデオ作成委員会で作成・編集したビデオ教材をはじめ、補足説明のプリントの配布と解説、あるいは仕上げ表を作成する演習等を通じて学習する。さらに、今日あるいは今後は性能設計が求められる中で、機能性材料と称される接着剤、断熱材、吸・遮音材、防火・耐火材料及び仕上げ材料の計画・設計についても、それらの性能や構法と関連付けながら論じる。

達成目標

1.建築内外装材に要求される機能・性能を理解する。(【授業計画】の1および12〜14に対応)
2.建築物の各部位に使用される材料の種類と特質を理解し、材料設計を行う基本的な考え方を纏めることができる。(【授業計画】の2〜11に対応)
3.地球環境や生活環境等を考えた材料設計を考えることができる。また、構造設計、設備設計、意匠設計との関連性を考えることができる。(主に【授業計画】の1および15に対応)

授業計画

1.仕上げ材料に要求される主な性質
  ・仕上げ材料の種類と特徴
  ・部位別に要求される性能と材料
  ・仕上げ表の作成と事例
2.床材料の種類と施工法(張り床)
  ・床材料の種類と性能(張り床、塗り床、敷き床)
  ・フローリングの種類と施工上の注意点
  ・石質系床材(花こう岩、大理石、テラゾフロック等)の種類、特徴、施工法
  ・陶磁器質タイルの製法と性質及び床張りパターン
3.床材料の種類と施工法(張り床、塗り床)
  ・プラスチックの分類(熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂)と用途 
  ・プラスチック系(ビニル系、ゴム系等)張り床の種類と施工法
  ・塗り床(モルタル、テラゾ、樹脂系等)の種類と性質及び施工法
4.床材料の種類と施工法(敷き床)
  ・樹脂・ゴム系の敷き床材料の種類と性質
  ・繊維系(カーペット、畳、人工芝生)種類と特徴及び施工法 
  ・ビデオ等による事例
5.壁材料・天井材料(張付け壁)
  ・壁材料の種類と性能(張付け壁、塗り壁、吹付け、壁石膏系材料・クロス等) 
  ・合板の製造方法と種類 
  ・金属板類(鉄板、アルミ合金、ステンレス)の製造方法と種類及び特質
  ・石材の種類(花こう岩、大理石、テラゾ、擬岩)と壁張り工法
6.壁材料・天井材料(張付け壁)
  ・内外壁用タイルの種類と主な特徴及び施工法
  ・各種ボード類(木材セメント板、繊維強化セメント板、繊維板、パーティクルボート、
   石膏ボード等)の製造方法、性質及び施工上の注意事項
  ・壁装財の素材別分類と特性及び接着剤
7.壁材料・天井材料(塗り壁・吹付け壁)
  ・塗り壁(しっくい、プラスター、土壁、モルタル等)の特質と施工法
  ・吹付け壁(薄付け、厚付け、複層、軽量骨材)の種類と施工法
8.屋根材料(葺き屋根)
  ・屋根材料の種類と性能(葺き屋根、塗り・張り壁) ・屋根の形状と勾配
  ・葺き屋根の種類(粘土瓦、厚型スレート、金属板等)と性質及び施工法
9.屋根材料(防水材料、金属)
  ・メンブレン防水工法の分類と特徴及び施工法
  ・金属系材料(ステンレスシート、アルミ合金)防水層の特徴と施工法 
  ・ビデオ等による事例
10.開口部材料
  ・アルミニウムの製造方法(ビデオも使用)、特徴、加工技術及び最近の動向 
  ・非鉄金属の種類と特質および用途
11.開口部材料 
  ・ガラスの種類、製造、特徴及び用途 
  ・シャッター・ドア 
  ・ビデオ等による事例
12.塗装用材料、接着剤
  ・塗装用材料の種類と用途及び特徴
  ・塗装下地(素地)の種類とその調整及び塗り方
  ・接着用材料の種類と特徴及び用途
13.シーリング材、耐久性材料
  ・シーリング材の種類と品質及び施工上の注意事項
  ・建築物及び構成材に要求される耐用年数、、耐用計画の考え方
14.防火材料・断熱材料・音響材料、その他の建築材料
  ・防・耐火材料、内装制限、耐火被覆
  ・断熱材、吸音材、遮音材材、防振材等
  ・ビデオ等による事例
15.まとめ
  ・資源・環境(VOC等)問題、建設廃棄物の再利用(リサイクル) 
  ・仕上げ用材料の計画・設計及びまとめ

評価方法と基準

後期末試験(約70%)、レポ−ト(約20%)および出席点等(約10%)により評価する

教科書・参考書

教科書・・・依田、枝広、横室著「建築材料教科書」(彰国社)
参考書・・・日本建築学会「建築材料用教材」
配布するプリント

履修前の準備

構造材料と工法、性能と構法の履修

学習・教育目標との対応

建築物の仕上げには、安全性、耐久性、居住性、表象性、生産性、メンテナンス性などを考えた材料計画・設計が求められる。それらの機能・性能を建築物の用途や周辺環境及び使用環境を考えて、仕上げ材料の製造過程、品質、施工・使用方法などを理解することを目標とする。

オフィスアワー

授業前および終了後(昼休み)の専門講師室にて

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合25%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:49:03 JST 2013