J0620400

建築実験

Test of Building in Material and Structure

開講部

工学部

開講学科

建築学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

3

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

実験
教授枝広英俊この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

 建築技術においては、先達の経験の積み重ねを体系化し一般化した理論式、および経験式、手法、判断基準が多く存在し、私たちはいたずらに過ちを繰り返すことなく、安全・確実この技術を適用できると信じている。しかし、これらの理論式・経験式などは、多くの仮定や要素の切り捨てや限界が含まれており、それを信じて盲目的に適用することは適切ではない。これらの有用性とその限界を確認するには、実験により諸現象を体験・観察することが極めて有用である。
この実験科目では、建築材料・施工について、その体験をすることを主な目的とする。
 材料・施工実験では主要な建築材料である木材、セメント・骨材やコンクリートを取り上げ、日本工業規格であるJIS試験法に基づいた供試体を作成して各種強度試験を行い、体験的に調合設計の方法、品質管理の基本を会得する。さらに、測量実習や現場または研究所等の見学会も行う。
 これらの実験・実習では、それぞれの目的を考え、実験装置の検討をおこない、その結果を判断する基礎知識、計測のための機械器具の取扱い方等を修得する。
 以上を通して、理論と実際の現象との比較から理論の正しさと同時に限界を知り、その問題点の検討や、今後考えてゆくべきことなどを学ぶ。合わせて、非常に大切な能力として求められる、報告書の纏め方を学ぶ機会でもある。

達成目標

1.建築材料および建築構造、建築環境に関する講義科目とこの実験科目を関連付けて、理論と実際の現象との比較検討により、理論の有用性と限界、現象の複雑さを体験して、実験を行う意味を考える機会を得る。
2.実験の結果をまとめ、レポートを作成し、実験で得られた成果を報告する能力を養う。
3.実験結果と理論の比較から工学の可能性と限界、さらにその解決法を考える。

授業計画

1.実験の概要説明
・履修登録、各実験(材料・構造・環境)の概略説明とグループ分け。
2.(材料)詳細説明とスライド1 
(構造)RC部材実験の詳細説明1 
(環境)詳細説明と日程説明1
3.(材料)詳細説明とスライド2 
(構造)RC部材製作1
(環境)詳細説明2
4.(材料)測量1 
(構造)RC部材製作2  
(環境)熱環境実験の解説
5.(材料)測量2 
(構造)RC部材製作3
(環境)熱環境実験
6.(材料)調合計算と演習 
(構造)RC部材実験説明3 
(環境)空気環境実験の解説
7.(材料)骨材・セメント試験 
(構造)RC部材要素の強度試験1 
(環境)空気環境実験
8.(材料)セメント試験K7 
(構造)RC部材理論値に関する説明 
(環境)まとめとレポート
9.(材料)コンクリートの打ち込み 
(構造)RC部材加力実験 
(環境)まとめとレポート
10.(材料)コンクリートの実験F7 
(構造)RC実験結果のまとめ
(環境)光環境実験の解説
11.(材料)セメント試験K28 
(構造)構造見学会 
(環境)光環境実験
12.(材料)まとめ 
(構造)振動実験の詳細説明
(環境)音環境実験の解説
13.(材料)コンクリートの実験K28 
(構造)振動実験 
(環境)音環境実験
14.(材料)木材の実験1 
(構造)振動実験結果の報告とまとめ方の検討 
(環境)まとめとレポート
15.(材料)木材の実験2 
(構造)構造実験結果報告会
(環境)まとめとレポート

評価方法と基準

出席および各実験のレポートにより評価

教科書・参考書

各実験毎に担当者が指定する

履修前の準備

「構造力学」「材料力学」「構造計画」「構造解析」「構造材料と構法」「建築環境工学の基礎」「建築環境の計画」
などを履修しておくこと

オフィスアワー

講義・会議等および実験日以外で、教員が研究室に在室であれば、研究室へ。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Nov 24 14:34:34 JST 2011