K0270600

建築製図2

Architectural Drawing 2

開講部

工学部

開講学科

建築工学科

開講学年

1年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

製図
教授蟹澤宏剛この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

木造建築、特に木造住宅の設計は全ての設計の基本である。設計は、プラン(空間構成)、構造、機能、デザイン、それぞれが優れていることが重要であり、加えて、施工がしやすいこと、素材の特性が生かされていること、環境にやさしいことなどが配慮されていれば理想的である。
木造建築の設計は、プラン、構造、デザインを同時に考える必要があり、また、木の特性を理解していることも必要である。
本設計演習では、プランニングから始まり、軸組みの伏図までを対象課題とし、設計プロセスの理解のみならず、これから学習する建築計画、構造、設備、生産等々の基本を習得することを目的としたものである。
課題として扱うのは、3×4間の2階建住宅の設計である。この課題は、プランニングから構造・構法計画まで全てを学生がおこなうものとする。
エスキースは全てフリーハンドでおこなうものとし、平面、立面、伏図は1/60(矩計は1/30)とする。最終提出するのはA2用紙に1/50(矩計は1/20)とする。

達成目標

1.戸建て住宅の設計と製図法の基本を習得する。
 ・生活のための空間の機能と容量、関係をつかむ。
 ・空間の表現方法と手順、モジュール( 単位寸法と押さえ方) を理解する。
2.木造軸組構法について理解を深める。
 ・架構 (柱・梁、壁の役割) と間取りの関係を理解する。
 ・架構の方法、部材の構成、寸法、名称を覚える。
3.図面の機能について学習する。
 ・設計と施工の関係、図面を必要とする理由。
 ・どのように表現すればよいか、記号と伝達。

授業計画

1.課題1の平面図(1/30)の理解
3×4間のモデル住宅のプランを描きながら、通り芯や番付など作図の基本を理解する。
2.課題1の基礎伏図、床伏図(1/30)フリーハンド
モデルプランの伏図を描くことにより、プランと構造・構法の整合性を理解する。
3.課題1の小屋伏図、軸組図(1/30)フリーハンド
モデルプランの小屋組と軸組図により、木造住宅の部材の構成を理解する。
4.課題1の矩計図(1/10)フリーハンド
建物の高さと部材構成の詳細を理解する。
5.ここからは、課題2として自らプランニングをおこなう。
平面および配置計画(1/60)フリーハンド
3×4間の課題住宅のエスキースを通して、トイレ、浴室等の要素空間の寸法、階段の割り付け等について理解する
6.平面のチェックと修正および断面の検討(1/60)フリーハンド
平面図における1階と2階の柱位置の不整合、階段の納まりなどを検証する。次に、梁の配置を考えながら断面の計画をおこなう。
7.平面のチェックと修正および軸組の検討(1/60)フリーハンド
断面と平面の整合をチェックしながら軸組の検討をおこなう。
8.伏図の検討(1/60)フリーハンド
伏図の検討をおこなうことで、整合を総合的に検証するとともに、立面の検討をおこなう。
9.矩計の検討(1/30)フリーハンド
立面、断面、屋根形状を検討した後、矩計図を作成する。
10.総合的修正と平面図の清書(1/50)
各々が設計した住宅に関して総合的に検討し、不整合がないことを確認した後に、平面図の清書をおこなう。清書は、平行定規を使用し、縮尺は1/50とする。
11.断面図と立面図の清書(1/50)
断面図に不具合がないか検証した後に南北いずれか1面、東西いずれか1面の立面図を清書する。
12.伏図の清書 その1(1/50)
基礎伏図と1階床伏図を清書する。
13.伏図の清書 その2(1/50)
2階床伏図と小屋伏図を清書する。
伏図のチェックを受けたら、軸組模型(1/50)の製作を開始する。
14.矩計図の清書(1/20)
矩計図を清書し、全ての図面を完成させる。
15.課題の提出と講評
提出する課題は、A2用紙2枚、軸組模型(1/50)となる。

最終回は、即日採点し、優秀作品を中心に講評をおこなう。

評価方法と基準

a.課題提出あるいは進行状況のチェックにより毎回評価をおこなう。
b.最終回に、清書した図面を全て提出し評価する(書き直した図面は再評価する)。
c.1/50の軸組模型

a:50%、b:30%、c:20%として総合的に評価する。

教科書・参考書

初回の授業時間に指示する。

履修前の準備

建築製図1を履修していること。

オフィスアワー

授業日の昼休み(大宮校舎)および授業終了後

環境との関連

環境教育科目 (環境教育割合40%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:49:18 JST 2013