K0250800

木構造法

Method of Wooden Structure

開講部

工学部

開講学科

建築工学科

開講学年

2年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授蟹澤宏剛この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

木造建築は、建築の基本である。本授業の目的は以下に示すように大きくは2つある。
1.生物材料、自然素材である木について、森林の生態と保全、木の種類と基本性質から資源・建築用材としての樹木の利用と再生、用材としての木材の性質と加工技術、技術に関する歴史、昨今の流通システムまでを理解すること。
2.木造建築の架構と様式について、構成部材の名称、建物をつくる手順、建物を構成する各部の構法、部材の納まりについて理解すること。

達成目標

1.木の基本性質に関する理解。
樹種、樹種ごとの特徴、自然素材としての基本的性質の理解。
2.木材の建築への利用上の留意事項全般の理解。
木の性質と加工、自然素材としての特徴を留意した上での利用方法の理解。
3.木造建築の架構法、設計、施工、維持に関する基本の理解。

授業計画

1.ガイダンス
授業計画と木造建築を学ぶ意義について事例に基づいて解説する。
2.木という材料の基本性質 その1
木材を鉄やコンクリートと比較しながら強度を中心に基本的性質を検証する。
3.木という材料の基本性質 その2
木材の性質に関して、自然素材故の品質のばらつき、経年変化に具体的データ等に基づいて検証する。
4.木という材料の基本性質 その3
木材の性質に関して、耐火性、耐久性の観点から検証し、それらを考慮した上での利用方法について学ぶ。
5.木という材料の用法 その1
まずは、日本の林業の実態について概略を学ぶ。つづいて、木の分類方法について、いくつかの観点から学ぶ。
6.木という材料の用法 その2
木材加工に用いる道具(鋸、鉋、鑿など)の歴史を概観し、製材、木の使われ方と道具・技術の関係を学ぶ。
7.木という材料の用法 その3
木の使い方の基本として、木取りと木目、耐久性、狂い、変形等の関係を学び、使用箇所、使用方法等について理解する。
8.木という材料の用法 その4
木を使う上で重要な乾燥について、その仕組みや方法を理解する。
9.木造建築の構工法 その1
木造建築の架構形式について、その種別と変形抵抗方式の関係を理解する。
10.木造建築の構工法 その2
木造建築の架構形式と壁構法の関係について学ぶ。
11.木造建築の工程
木造建築(住宅)をつくる工程(手順)について、主要部位(床、壁、屋根)の下地を含めて理解する。また、木造建築の重要な技法である継手と仕口について基本を理解する。
12.木造建築の各部構法 その1
床、壁、屋根、天井等の建築を構成する要素について、種別、下地の構成について理解する。ここでは、主に床と壁を扱う。
13.木造建築の各部構法 その2
床、壁、屋根、天井等の建築を構成する要素について、種別、下地の構成について理解する。ここでは、主に屋根と天井を扱う。
14.木造建築の各部構法 その3
内部造作について、見切り(出隅、入隅、開口部等に設定する部材)を中心に、名称と機能を理解する。
15.まとめと試験
上記の授業で扱った内容のまとめと、理解度を確認する試験をおこなう。

評価方法と基準

a.本講義では、毎回の講義の最中にレポート(スケッチや作図の場合もある)を課す。
b.授業期間中に1〜2回課題を提示しレポートを課す。
c.最終回に試験をおこない総合的理解度を測る。

a:50%、B:10%、C:40%の配点として評価する。

教科書・参考書

毎回資料を配布するので、特に教科書は指定しないが、建築製図2で用いた教科書、参考図書を持参することが望ましい。その他、参考になる図書を授業内に適宜指示する。

履修前の準備

建築製図2の課題を復習しておくこと

オフィスアワー

毎回講義の後に対応する

環境との関連

環境教育科目 (環境教育割合50%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:49:26 JST 2013